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記事 99件
  • BS経営の重要性

    2023-12-19 20:55  

    「うちの会社もBS指標を重視するようになりました」 上場企業の方々とお話をすると、このような声をよくきくようになりました。 ROICやROEという言葉が社内のシニアパーソンの共通ワードになってきたという会社は少なくありません。 同時に最近聞くのが「社員のキャリア形成について支援する体制を整えなければならない」という言葉です。 終身雇用は崩壊しており、優秀な人材は社内でキャリアビジョンが描けなければ外にどんどん出てしまう時代です。 逆に、「キャリアアップなんてどうでもいい」というぶら下がり社員ばかりになってしまったらやばいというのはいうまでもありません。 キーワードは「資産」です。 企業はBSに記載されている「資産」、人材という「資産」、両方を最大限に活用しなければいけない時代になっているということです。 口でいうのは簡単ですが、これはかなり難しいことです。 たとえば、最近トヨタがデンソー
  • 子供が夢中になれるものを見つけよう

    2023-12-06 16:14  

    「株式投資の本でおすすめは何ですか?」このように聞かれたら、私は今はこのように答えます。第4の波:大前流「21世紀型経済理論」 大前研一著 amazonリンク ⇒ https://amzn.to/49KN8pD 株式投資の本ではありません。 しかし、企業を見る時の視点は養えると思います。 グローバルに見てこの企業はリーダーなのか?後続組なのか?という視点は株式投資において重要です。そのような視点を思い出させてくれる本です。 こんにちは。金融教育の専門家、遠藤です。 上記の本をご紹介した理由は、私はこの本を読んで「やっぱり能力の向上は大事だな」と思ったからです。 現代が変化の早い時代であることはいうまでもありません。たとえば、リモートでの商談は、コロナ前までは今ほどは普及していませんでした。しかし、それは一気に広まりました。 チャットGPT等のAIを使用する仕事も一気に広がっていっています
  • 奨学金は借りるべきか

    2023-11-13 15:55  

    「奨学金を借りて大学に行くか、借りないで就職しちゃうか、どちらがいいですか?」 高校生にこのように聞かれたら、なんて答えますか? 投資家たるもの、お金に詳しいと自負するからには、それなりの答えを返したいものです。「大学なんて遊ぶだけだし、学歴の時代でもないから働いちゃえば?」という人もいるでしょうし、「過去の賃金データを見ると大卒の方が給与が高いわけだから大学に行った方がいいよ」という人もいます。 私の答えは「自分で考えなさい」です。 ずいぶん肩透かしを食らう答えですが、続きがあります。「自己投資として合理性が高いと思うなら大学に行けばいいし、もっと合理性の高い選択肢があるなら大学にこだわる必要はない。」ということです。 投資としてリターンを意識しましょう、ということです。 仮に300万円を借りることで生涯収入が1億円増えるなら合理性は高いということです。 または、毎月2万円の奨学金返還
  • 金利の時代

    2023-11-02 00:22  

     最近、日本の10年もの国債の金利が年0.8%超えしてきています。 1%が目前です。普通預金にお金を置いておくのは勿体無い時代になってきました。 投資をしない資金も、なるべく高い金利の場所にお金を置いておきましょう。 外国債券であれば、年5%前後の利回りが稼げる時代になっています。 金利が高い時代には、長期型の債券が運用対象として有効です。 長期間インカムが固定されますし、金利が下がった時に債券価格の上昇が期待できるからです。 もっとも、外債の場合は、金利が下がったときに円高にもなっている可能性があるので、外貨ベースで資産を見るマインドセットもする必要があります。 長期で資金を固定するのが嫌な人は、短期債、中期債、長期債をおり混ぜるラダー型投資が有効です。短期債の満期時に金利が下がっていたら、金融相場に乗じて株式投資に振り向けるチャンスがあるかもしれません。 重要なことは、「お金を寝かさ
  • 借金の怖さ

    2023-10-18 01:20  

    「子供たちに借金の怖さを教えてあげてほしい」 学校向けの出張授業ではこのようなご要望をよく伺います。 子供たちが借金地獄に苦しんでほしくないというのは、教育者や保護者が持つ当然の意向です。 ただ、子供達に「借金は怖いんだぞ」「借金で身を滅ぼした人がたくさんいるぞ」という借金否定の話をするだけでは、あまり意味がありません。 わざわざお金の専門家が学校に出張してまで話すことでもありません。 「カイジ」を読んでおけばわかる話です。 一方で、最近は「借金推奨派」の人もいます。 理論としては「借金のプレッシャーでがんばれ」とか「借金をして投資をしてビジネスを成功させろ」とか言ったりしてます。 これらの意見には同調できません。 借金以外でもお尻に火をつける方法はありますし、ビジネス経験がない人が借金して投資をすることは投機と呼ぶからです。 重要なことは「お金の流れ」を知ることで、借金によるデメリット
  • ジュニアNISAもリニューアルしませんか?

    2023-10-04 11:31  

     2024年リニューアルされる新NISAは話題になっています。 年間非課税枠360万円、生涯非課税枠1800万円、さらに売却すると非課税枠は復活します。 投資をして、お金を使ったらまた非課税枠が再利用できるためNISAと共に生きる時代の到来です。 ただ新しいNISAで気がかりなのがジュニアNISAの終了です。 過去ジュニアNISAは18歳までお金が出せないという意味不明な縛りのせいで利用が進みませんでした。何が悲しくて流動性リスクを無駄に負わなければいけないのでしょうか。 今思えば制度が金融リテラシーを無視した内容でした。しかも非課税期間は5年。長期投資と矛盾します。 ただ未成年者名義の投資口座というのは良い制度だと思います。 私は対象年齢を13歳にして投資金額の上限も10万円、すなわちお年玉でできる程度の金額でジュニアNISAは復活させてもいいと思います。 投資の練習をさせてもいいので
  • 収益モデルを見る

    2023-09-22 00:42  

    1.電車賃、ガス料金、電気料金、通信費、保険料、サブスク2.服飾費、食費、日用品費、美容費、医療費、 今挙げた1と2の違いは何だと思いますか。 そうです。 1は家庭の固定費に分類されやすいもの、2は変動費に分類されやすいものです。光熱費は季節で大分変わるから変動費のような気がしますが、年単位で見れば固定費と考えていいでしょう。 今回は、家計簿の話をしたいわけではありません。 私は、億近では子供向けの金融教育論を提供しているので、今回も金融教育の話です。今回は、将来の仕事、すなわち「何をして稼ぐか」の話です。 自分の仕事選びにおいて、企業の収益構造を理解する力は役立ちます。 上記のうち、1に分類される業界は「定期的に収入が入ってくる」ビジネスモデルを確立しています。線路を敷いたり、ガス管、電線、電波塔を設置するには大変な初期投資が必要です。ただ、その初期投資を行えば、あとは定期的に収入が入
  • 業界地図をみよう

    2023-09-14 19:50  

    「8月といえば?」 この質問を子供たちにすれば、「夏休み!」「海!」「かき氷!」という言葉が出てくるでしょう。 投資家にとって、8月は「夏枯れ」といいたいところですが、以下の楽しみがある月です。「業界地図の発売日」 四季報や日経から業界地図が発売されます。 業界地図を買ったら、子供に業界の話をしましょう。 たとえば、鉄鋼業界の話をするなら、景気の話だけでなく、鉄鋼業界がCO2の排出削減に取り組んでいることなどもお話しすることが大切です。 鉄鋼という言葉だけを聞くと「別に鉄に興味ない」という子でも、環境関連企業、という側面を見ると、興味を持つ子は増えるのではないでしょうか。 野球が好きな子であれば、球団保有の企業が業界でどのような立ち位置なのか、というお話をすれば、会社に興味を持つのではないでしょうか。 スマホの部品となっているガラス業界、半導体業界についても話をすることで、子供たちの視野
  • お小遣いは増やしなさい

    2023-08-23 23:29  

     夏休みに帰省したらおじいちゃん、おばあちゃんが孫にお小遣いをあげる。 これは、ごくありふれた光景です。 おじいちゃん、おばあちゃんからお小遣いをもらったときこそ、子供にお金の仕分け方法を教えるチャンスです。 お金の仕分けの基本は、「1.すぐに使うお金、2.しばらく後に使うお金、3.貯めるお金、4.寄付するお金」に分けることです。 祖父、祖母からもらったお金は1~3に仕分けするのが筋です。 4は自分で稼いでからしなさい、という教育で私はいいと思っています。 祖父祖母は、「自分のために使いなさい」という願いを込めてお小遣いをあげている人がほとんどだからです。寄付をするなら自分でするわ、という話です。 さて、1と2のお金は、預金口座か貯金箱か財布にいれておけばよいのですが、最近はスマホ決済にチャージすることもできますので、現金とチャージを仕分けするのも学んでおくとよいでしょう。 問題は3です
  • 夏休みは家でお金のことを学ぼう

    2023-08-07 16:30  

     夏休みは、子供がお金のことを学ぶには最適なときです。 今回は、小学生、中学生、高校生向けのお金の学び方を解説します。 お子様が小学生の場合は、家に次のようなルールを作りましょう。「お金は仕事をしたらもらえる」 ここで重要な点は、思いつきではなく、ルール化することです。 たとえば、毎日家のお風呂掃除をするとか、家族全員分の布団をたたむなど(和室の家を想定)の毎日できるような仕事を子供に与え、働いた分のお金をあげるというものです。 働かなかったらお金はもらえないということになります。 夏祭りに行く、旅行に行く、という予定があるならしっかり稼がないと楽しめないということです。自分の好きなことをするためには、働く必要があることを夏休みに体験してもらいましょう。 中学生の場合は、投資のことを学んでも良いと思います。 普段、テストや部活に忙しい中学生も、夏休みなら少しは、投資について学び、調べる時