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記事 4件
  • 保守的で地味な銘柄に日が当たる時

    2014-07-01 19:34  
    ここからの底上げ型の上昇相場では保守的で普段はなかなか注目をされない銘柄にも日があたるのではと経験豊富な投資家の一人(Yさん)が私にお話してくれました。  機関投資家のサラリーマン投資家は面倒なことをしたくない一心で、上司に言い訳できないような地味な株には手を出さないのかと思いますが、機械的に PBR水準を洗い出して、機械的に一定株数を時間を置いて投資していく手法をファンド運用者がするようになれば全体が底上げされてくると、その投資家は考 えています。  機関投資家や外国人投資家に加えて個人投資家がリスクマネーをそうした企業の浮動株を対象に徐々に投資してくれば株価は上がるしかないと読んでいます。  先日来、Yさんに話した大成温調(1904)がそうした類の銘柄なのかも知れません。一緒に会社訪問までした私に対して、Yさんはすぐにリアクションが ありました。万株単位で買ったと・・・。大成温調のPB
  • 決算発表のパターン

    2014-05-13 17:12  
    決算発表たけなわの季節です。  株価はある程度は決算内容を織り込んで動いています。とは言え、個別銘柄にはサプライズが起きがちです。  決算発表の内容には企業経営側の事情が見え隠れします。投資家の期待とは裏腹の決算見通しが示されると株価の大きな変動要因となります。  ここでの決算発表内容の分析ポイントをまとめておきます。 【決算発表のパターン】  ポイントとなるP/L上の決算項目としては売上高、営業利益、経常利益、当期利益があるが、それらの実績と今期計画が株価にインパクトをもたらす。売上 が増加して利益が増加するのが通常のパターンだが、売上が減少して利益が増加する場合もある点に注目しておく必要があります。また、B/Sの変化も見落と せない。利益の増減に伴って配当金が増減したり、保有する現預金の増減が見られます。  企業価値は中長期的なキャシュフローの増加を織り込みながら高まりますので、こうし
  • 過去の社歴を知る

    2014-02-18 18:40  
    企業には設立時の状況と設立されてからの発展期の話、上場時の話など様々な歴史が積み重なっています。設立間もない企業がいきなりIPOして人気を集め る例もありますが、多くは設立時に苦労しながら発展を遂げて確たる地位を得て上場にこぎつけ、上場をバネにして成長する事例が多いと思われます。  過去の社歴の中には多くの苦労話と隠された秘話があります。そのことを知っておくことは長期投資家にとっては必要不可欠なことかも知れません。  社歴には今後の業績を占うためのヒントがたくさん含まれています。  業績の推移についても、期初の計画に対して実績がどうだったかなど面白い歴史があります。期初計画をいつも下回って着地してきた銘柄が期初計画を上回って着地したりすることもあります。  逆に過去の社歴がその銘柄のネガティブな要因となったりもします。  上場後においてどのように成長を目指してきたのか、実際にどのような分野
  • 日本の中小モノづくり企業の復活

    2013-12-11 17:06  
    日本は世界トップレベルのモノづくり国家。多くの中小企業が様々なモノづくりに取り組んでいて世界中に輸出されています。  3600社もの企業が上場する日本の株式市場で最大の時価総額の企業はトヨタ(7203)ですが、これもモノづくり企業の代表的企業と言えます。トヨタ は独自の看板方式による自動車生産体制を構築している点で凄いということですが、実際には車を支える部品製造自体が凄いので世界でもトップクラスの良いク ルマが完成し世界市場で活躍できているとも言えます。  ゲームやアニメなど日本のソフト産業が世界中で活躍しているのとは、対照的に旧来のモノづくり企業が地道に産業を支えていることを忘れてはなりません。  2000年代前半に勃興したSNSというバーチャルネットワーク上の産業がゲーム業界を変えてしまい、任天堂のような旧来のゲーム業界にとって代わる勢 いがあります。こうした生産性のない(ゲームでの遊