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人間経済科学と賢人たちの教え その13
2021-06-04 20:29
産業新潮http://sangyoshincho.world.coocan.jp/6月号連載記事■その13 世界を支配しているのは方程式ではなく「確率」である。世の中は動画である。写真では無い●方程式は複雑な社会では役に立たない 方程式を使って、「ズバリ一発」で回答が出てくるのは楽しいものである。 人間の「本能的な美意識」を刺激するのかもしれない。 例えば、宇宙の広大かつ複雑な事象をたった一行で表現する「E=mc2」という特殊相対性理論の方程式は、私も美しいと感じる。 さらに、そのアインシュタイン的広大な宇宙と、微小な粒子の世界の理論である量子論を結びつける「神の方程式」が果たして完成するのかどうか? あるいは、もし完成するとしたらどのようなものになるのかについては、大いに注目している。 したがって、それらの方程式の素晴らしさに魅せられて、社会や経済を「ズバリ一発」で表そうという経済学者 -
運が実力のすべて その2
2019-07-10 22:05~石川さんのご紹介~ 石川さんは、サラリーマン個人投資家です。株から収入が今年2000万円を超えています。すばらしい成績を残しています。また、不動産をすでに8つ保有していて、不動産からの収入だけでも十分、暮らしていける収入の基礎を築いている方です。働かなくても暮らしていけるだけの資産を手に入れて、経済的な自由を石川さんのように人生の早い段階で手にいれることは、多くのサラリーマンにとっての夢だと思います。 でも、石川さんはいいます。誰でもできることなんだって。本当でしょうか。それは連載を読まれて、みなさんが判断してください。わたしも、個人的に多くのツキを石川さんからいただきまして、彼と知り合って、どんどんツキが出てきました。すごいツイている方なんです。このツキをみんなに伝染させようと、この企画がスタートしました。連載は10回です。ご意見やご感想をお待ちしています。(山本 潤)■連載 「運が実 -
書評:確率とデタラメの世界 偶然の数学はどのように進化したか
2018-04-12 15:58
確率とデタラメの世界 偶然の数学はどのように進化したか デボラ・J・ベネット 著、白揚社 https://amzn.to/2v5j8FG 「杞憂」という言葉があります。 中国古代の杞の人が天が崩れ落ちてきはしないかと心配したという、「列子」天瑞の故事から生まれました。心配する必要のないことをあれこれ心配することを意味しますが、「天が崩れ落ちてくる確率」=世界・人類が滅亡する確率は、実のところ全くゼロではないのです。 ですから、人間は「世界滅亡」と聞くと恐怖を感じ、キリスト教をはじめとする多くの宗教.が「世界の終わりがやってくるから神(実のところ教会の怪しげな人々)のいうことを聞きなさい」というプロパガンダで多くの信者を集めてきました。 しかし、ノストラダムスやマヤの暦を含む「世界滅亡の予想」は、少なくともこれまでのところ100%外れてきました。その中には、教祖の終末予想が当た -
書評:たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する
2018-03-23 16:36
書評:たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する レナード・ムロディナウ 著、ダイヤモンド社 http://amzn.to/2ppisVy 「偶然」にまつわるエピソードを、世の中の幅広い範囲にわたって歴史的に深く洞察した良書です。特に歴史的なエピソードには興味深いものが多く、カルダーノの半生は注目されます。 そもそも、「確率論」や「統計学」は、古代ギリシャから続く幾何学などの偉大な「正統派数学」とは違って、その理論を確立したのがギャンブラーやアマチュア数学者であることから(しかも歴史が新しい)、軽く見られがちですが、少なくとも人間社会との関係に関する限り「確率論」や「統計学」のほうがはるかに重要であることは明らかです。 サー・アイザック・ニュートンが錬金術に熱中していたのは有名な話ですが、「科学」そのものの出自が、結構怪しいところにあるのも事実です。ただし、だからといって「科学」の
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