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記事 3件
  • ドル円推移の一考察

    2016-10-12 00:53  
     今週の日経平均株価は前週末比で2.5%の上昇。  米国債の下落から円安推移が続き、大型株を中心に上昇する展開が続いたが、雇用統計を前に様子見気分が強く、17000円を越えずに週の売買を終えた。  今週は米10年債の利回りが1.7%半ばまで下落しており、この水準は今年6月以来の水準。  日本の債券は長い年限までマイナス金利になっているため、金融機関が運用利回りを確保するために外国債券を購入している。  銀行は預貸ギャップ(預かった預金を貸し出した余り)、保険会社は客から預かったお金を債券運用を中心に利ザヤを稼いできた。  マイナス金利導入以降、利回りを求めて外債に多くの資金が流入したが、欧州もマイナス金利が多く適用されているため、運用先は米国債に集中している。  金融機関の外債投資は為替が円高に推移すれば損失が発生するため、為替の影響をなくすためにヘッジをかけることが多い。  しかし、ヘ
  • ヘッジ付き外債

    2016-10-12 00:51  
     生保は長らく外債投資をヘッジ付き外債という手法で行ってきた。  これは例えばドルを購入してドルの債券を買うのでなく、3ヶ月ぐらいのスワップでドルを調達(借り入れて)債券を投資する手法を言う。これだと調達コストがかかるのだが米国10年債利回りが1.7%であれば、調達コストを差し引いても、日本国債の利回りを上回ればよしとしてきた。  それがドルの調達コストが上昇し、最近は1.8%ほどあるようで、10年債の利回りを超えてしまう。そうなると為替差損回避のためのヘッジ付き外債は意味が無くなるので、生保はドルを現物市場で購入してそれで米国債に投資しているのではないかとの話が市場に出回っている。  100円付近を買っていたのは、このような長期投資化のドル買いといわれており、100円をサポートしたドル円は、米長期金利の上昇、それにもかかわらず株価が高止まりしていることを受けて一時104円台前半に上昇し
  • 為替市場動向~正念場、崖っぷちのドル円相場~

    2013-10-11 11:50  
    米国の財政協議難航が伝えられ金融市場はリスクをとりにくい状況が続いています。今年の会計年度の歳出予算が不成立、暫定予算の協議も進まず、政府機関の 一部は閉鎖されて一週間以上が経過。米政府機関の閉鎖は約18年ぶりとのこと。過去の政府機関の閉鎖では最高21日(1995年~1996年)、平均では 6.4日だそうです。その影響で、先週は市場関係者が注目していた9月の雇用統計発表も見送られました。また、今月17日が期限と言われる債務上限引き上 げ問題の進展次第では限定的に米国債デフォルトの可能性もあります。  最終的には妥結するだろうと思われていた今年の予算協議の膠着状態は為替相場にも影響しています。9月末と比較した直近の為替相場の動きを見ると、円は 主要通貨全てに対して上昇しました。リスク回避では円、スイスフランが買われる傾向がありますが、今回は円、豪ドル、ユーロなどが対ドルで買われ、基本的 にド