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記事 248件
  • 相場環境のよさ

    2023-05-25 22:46  

     日本企業はよくも悪くも欧米企業に比べて横並びの傾向がありました。時代と共に日本の経営者の質も格段に上がってきており、最近では「競合他社はどうしているのか??」という質問をする経営陣はめっきり少なくなっています。 自社株買いと配当を合わせた総還元率では期間利益の半分程度を目安に還元するという企業が珍しくなく、昨年に続いて今年度も自社株買いの枠は兆円単位で相場を下支えしそうです。 積極的な投資家への還元の背景には、昔に比べて銀行借り入れなどのコミットメントラインの設定が長期化できていることもあります。かつてはコミットメントラインも1年の枠であったのが、3年を超える中期的な枠を提供できる銀行も少なくありません。コミットメントラインがあれば、M&Aや経済危機にも対応できるようになります。 しかし、そうはいっても、コミットメントラインには銀行に有利なブリーチ条項が多数ちりばめられており、たとえば
  • 悪いマーケット、よいマーケット

    2023-05-06 12:24  

     4月は8連騰もあって、よいマーケットといえます。 ディスコ(6146)のように決算後、急騰する銘柄がでてきています。 同社の4-6月のガイダンスは弱いので、意外に思う投資家も多いと思いますが、いま、市場環境が良化し、VIXも16とかなり下がった中で、悪材料と好材料があれば、好材料だけを評価する、そんなよいマーケットになっているのです。 もちろん、地合いが悪くなれば、よい材料が一転、悪材料とみなされてしまうのがマーケットというもの。つかみどころがないのです。 よいマーケットでは、受注が減少しても、悪材料出尽くし。これからよくなる。 悪いマーケットでは、受注が好調であっても、ピークアウト懸念。これから悪くなるのか。そう受け止められ好材料出尽くし。 長期的には、何度も申し上げている通り、カーボンゼロへのインフラ総とっかえという総需要の盛り上がりが今後10年単位で継続するので、上場企業の経営者
  • 市場潮流

    2022-05-18 14:47  

     今週(5月9~13日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で575円91銭下落し(率にして2.13%の下落)、2万6427円65銭で取引を終えました。2週ぶりの下落です。 米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め、それに伴う米長期金利の上昇、米国株式の下落に加え、中国政府が「ゼロコロナ規制」を強行するなかでの中国景気の減速懸念、膠着化するウクライナ情勢など悪材料が重なるなか、東京株式市場も軟調な展開が続きました。 週初の9日(月)は前述の悪材料の重なりを受け、日経平均株価は前週末比683円安と大幅に下落。10日(火)も前日比152円安と続落。 11日(水)は同46円高と小反発したものの、12日(木)は同464円安と再び大幅下落。 ただ、週末13日(金)は、最近の大幅な下落を受けた自律反発もあり、同678円高と大幅に反発して取引を終えました。 外為市場で進行する円安を、「日本経済にとりネ
  • 市場潮流

    2022-05-10 13:19  

     今週(5月2、6日)の東京株式市場は、GWの狭間で、2日間の立会いでしたが、日経平均株価が週間で155円66銭上昇し(率にして0.58%の上昇)、2万7003円56銭で取引を終えました。2週ぶりの上昇です。 2日(月)は、日本のGW中の3~4日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に投資家の買いが手控えられ、日経平均株価は前営業日比29円安と小幅な下落となりました。FOMCでは政策金利の0.5ポイント引き上げと6月からのQT(FRBのバランスシートの削減)の開始を決定。これを巡って、米株式相場は大幅に乱高下しましたが、6日の東京株式市場は、前営業日比185円高と反発しました。 GWが終了する来週は改めて、決算発表や自社株買いなど株主還元のスタンスなどを確認しつつ、長期的視点から、業績面で注目出来る業種、個別銘柄を選別したいと考えます。(水島寒月)(情報提供を目的にしており内容
  • 市場潮流

    2022-04-27 14:27  

     今週(4月18~22日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で12円07銭上昇し(率にして0.04%の上昇)、2万7105円26銭で取引を終えました。小幅ながら、2週連続の上昇です。 ウクライナ情勢や、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の動向を受けた長期金利や為替相場の動きに影響され、株式相場は先週同様に、日々振幅の大きな展開となりながら、週間を通じては小幅な値動きにとどまりました。 週初の18日(月)は、米長期金利の上昇や中国経済の減速懸念、ウクライナ情勢を巡る不安などから、日経平均株価は前週末比293円安と先週から続落。 続く19日(火)は、前日の米半導体株の上昇や円安ドル高の進行などを受け、輸出関連株を中心に反発。日経平均株価は前日比185円高と3営業日ぶりに反発。 20日(水)も前日の米株式相場の上昇を支えに同232円高と続伸。自動車株の上昇が目立ちました。 21日(木)も、
  • 市場潮流

    2022-04-18 15:38  

     今週(4月11~15日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で107円39銭上昇し(率にして0.40%の上昇)、2万7093円19銭で取引を終えました。3週ぶりの上昇です。 今週は、米長期金利の上昇や新型コロナの感染が急拡大しつつある中国の景気減速への警戒感と米国の消費者物価の上昇がピークを越えたのではないかとの期待感が交錯する週でした。 12日(火)に発表された米国の3月の消費者物価指数(CPI)は、エネルギーや食品を除くコア指数の上昇率が前月比0.3%となり、市場予想(同0.5%)を下回りました。CPIの主要な押し上げ要因だった中古車価格が下落したため、既述のように、「インフレがピークに達した」との見方が広がりました。 東京株式市場は、11日(月)、12日(火)と続落しましたが、上記の結果を受け、13日(水)は日経平均株価が前日比508円高と3営業日ぶりに反発。14日(木)も同32
  • 市場潮流

    2022-04-12 15:40  

     今週(4月4~8日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で680円18銭下落し(率にして2.46%の下落)、2万6985円80銭で取引を終えました。2週連続の下落です。 3月の米連邦公開市場委員会(FOMC。15~16日に開催)の議事要旨が4月6日に公表され、米連邦準備理事会(FRB)が5月にも量的引き締め(QT)と呼ばれる資産圧縮に乗り出すことが明らかになりました。これはFRBが量的緩和(国債などを市場から購入)により膨らんだ資産を正常化(圧縮する)する措置ですが、FRBは今回、前回(17~19年)の倍となるペースで圧縮する計画です。政策金利の引き上げも急ぐ意向であり、FRBの「タカ派的姿勢」が改めて鮮明になりました。 これを受け、日経平均株価は、6日(水)(前日比437円安)、7日(木)(同461円安)と大幅に続落。投資家が運用リスクを避ける動きが強まり、グロース株を中心に幅広い銘
  • 市場潮流

    2022-04-04 16:04  

     今週(3月28日~4月1日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で483円86銭下落し(率にして1.72%の下落)、2万7665円98銭で取引を終えました。3週ぶりの下落です。 日経平均株価が2週間で2987円上昇した後だけに、今週は売りが優勢となりました。円安や原油高など、これまでの流れを牽制する動きが出たことも影響しました。 週初の28日(月)は、10営業日ぶりに反落し、日経平均株価は前週末比205円安となりました。中国で新型コロナの感染が急拡大し、上海市が28日から一部で事実上のロックダウンを実施。中国の景気に対する不安なども下落要因となりました。 ただ、日銀が指定した利回りで無制限に国債を買い取る「指し値オペ」を実施。金利の上昇を強力に抑制するスタンスを示したことで、外為市場では円安ドル高が進行。輸出関連株が買われたことで下げ渋る場面もありました。 翌29日(火)は、円安に加え
  • 市場潮流

    2022-03-29 13:33  

     今週(3月22~25日)の東京株式市場は、3連休の後の4日間の立会いでしたが、日経平均株価は週間で1322円41銭上昇し(率にして4.93%の上昇)、2万8149円84銭で取引を終えました。2週連続の上昇です。 米国のトリプルウィッチング(18日)を通過し、FOMC(15~16日)もほぼ予想通りの結果となったことで、ウクライナ情勢を懸念しつつも、株式市場にはある種の安心感が漂っています。 3月期末を控えた配当取りや配当再投資の動きもみられるなど、季節的に株式需給が好転する時期でもあり、日経平均株価は4日連騰。前週から通算して9日続伸して取引を終えました。 中央銀行の金融政策のスタンスの違いを反映し、日米の金利差が拡大したことで、外為相場で円安ドル高が進行したこともあり、自動車、電機・精密、機械など輸出関連セクターの株価が戻したことも目に付きました。 日経平均株価は23日に、1月18日以
  • 市場潮流

    2022-03-24 00:19  

     今週(3月14~18日)の東京株式市場は、日経平均株価は週間で1664円65銭上昇し(率にして6.62%の上昇)、2万6827円43銭で取引を終えました。5週ぶりの上昇です。 今週は、ウクライナ紛争の停戦期待、原油など資源市況の上昇一服、米連邦市場公開委員会(FOMC)での市場の予想通りの利上げ(0.25%幅)、円安ドル高の進行などが4週連続で下落した値ごろ感と相まって投資家心理の改善につながり、日経平均株価は5日連続で上昇しました。 5日続伸するのは、21年8月30日~9月8日に8日続伸して以来です。 週初の14日(月)は、円安・ドル高の進行に伴う輸出採算改善の思惑から自動車や機械など輸出関連株が上昇し、日経平均株価は前週末比145円高と反発。 続く15日(火)も原油先物相場の下落などが好感され、前日比38円高と続伸。 16日(水)も原油先物相場の下落が続き、同415円高と3日続伸。