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世の中の見方、意見を構築すること
2023-09-26 17:09
先日、アドバイザー向けの研修資料を作りながら考えていたことをお伝えします。 資産運用(あるいはそのアドバイス)を行おうと思うのであれば、自分なりのモノの見方、社会の見方、自分の意見を持つ必要があります。 しかし、悲しいかな今の日本の学校教育の中ではあまりその力は育まれずにそうした能力の低い大人が少なくありません。 そして、そうした自分の見方、意見を持たずに運用を始めるのは中長期的な成功につながりにくいものになります。 では、そのモノの見方、自分の意見はどのように構築していったらよいのでしょうか? 自分の経験上で考えると1.自分が共感できるモノの見方、意見を持っている人を見つけ、その人の文献(コンテンツ)に多く触れる まずは、書籍でも動画でも自分の感性に合っている、モノの見方、意見を持っている人を探しその人のコンテンツになるべく多く触れます。 そして、その人物は、複数人いても全然問題あり -
長期でデザインする
2023-02-11 16:22
バレーボールという競技はバスケットボールと同様に高さが必須。 随分昔になるが、体格に劣る男子バレーボール日本代表がミュンヘン五輪でゴールドメダルを取ったのは偉業であった。 わたしが尊敬している松平康隆(1930-2011)さんは当時の監督。本を何冊か書かれたが、彼の大ファンであるわたしは全部読んでいる。 彼の思想は長期投資に通じるものがある。 まず松平さんはチームのピークを8年後に持っていく構想からスタートする。 そのための選手の発掘。対象は中学生だ。 デカイ選手を全国回りスカウト。8年がかりで鍛えた。 資金集めはマスコミを利用。テレビスポンサー獲得に邁進。 税金に頼らなかった。 資金と人があれば、後はやる気と教育を注入する。 トレーナーやコーチは超一流を揃えたが、選手たちは血の出るような練習を重ねた。 魂でスパイクを打つ練習を重ねたが、猛練習以外にも一般教養を重視した。 一流の人格を -
今年1年を振り返って
2021-12-20 23:44
早いもので、2021年もあと2週間ほどで終わってしまいます。 読者の皆様の今年の成績はいかがだったでしょうか? 昨年に続き、国内外でも「コロナ」の話に明け暮れましたが、実際の株価は今年はそこまでの影響は受けていなかったように見受けられました。 むしろ、年の後半は急激な需要増加に供給側がネックとなり、世界的には物価上昇がみられるようになってしまいました。 日米の株価指数を見てみると、年初1月4日が 日経平均 28,139円 TOPIX 1,855 S&P500 3,825で現在(12月16日)が 日経平均 29,066円(3.2%増) TOPIX 1,984 (6.9%増) S&P500 4,710 (23.1%増)となり、米国経済や株価の堅調性が際立つ結果となりました。 今年のパフォーマンスは、単純に持ち続けてさえいれば、国内派は 3~7%海外(米国)派は20%近くのパフォーマ -
占部伸一郎さんと考える「人的資本」の高め方-後編
2021-09-29 09:59
今回は、1986年に国内初の独立系経営戦略コンサルティングファームとして設立された「コーポレイトディレクション」のExecutive Consultant、Group Board Memberである占部伸一郎さんをゲストに迎えました。 大学時代に出会い、今では小屋さんのクライアントでもある占部さんはコンサルタントとして、モバイル、インターネット、通信関係、流通小売、不動産業界など、幅広い分野で中期計画の策定、新規事業の立上げ、組織改革などに取り組んできた経験の持ち主です。 そんな占部さんと語るのは、コンサルタントの仕事が作り出す付加価値と人的資本の高め方、そして一個人としての資産運用との向き合い方について。 長い付き合いの二人だからこその本音ベースでの対談になりました。前回の記事(前編)の続きになります。●法人の持つ「お金」と個人の家計の「お金」は種類が違う?小屋:もう1つ、この機会に -
【対談】鎮目雅人さんに聞く「そもそもお金とは何か?」-後編
2021-07-29 16:17
前回と今回の2回にわたり早稲田大学の鎮目教授と小屋との対談をお届けいたします。■個人の信用がお金を持っている以上の価値に?小屋:お金と信用の話をしていて、現代は違う形の信用が価値を持つようになってきたのかなと思いました。 ネットやスマホの普及によって、例えば、小屋個人の信用や人的なネットワークがものすごく可視化されやすくなってきましたよね。 個人の信用が定量化されることで、お金を持っているという価値以上のものが生まれているのではないかと。鎮目:それは興味深い視点ですね。小屋:身近な例でいうと、最近、クラウドファンディングをやる友人、知り合いの経営者がたくさんいまして、僕もお金を出すのですが、商品や企画に惹かれる以上に、その人個人を信用して参加している気がします。 つまり、個人がちゃんと信用作りをしていると、それがお金にも換えやすい時代になったと思うんです。鎮目:その支援をするときの通貨 -
【書評】初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略(山本潤著)
2020-05-15 13:53その1~初心者がやってはいけない投資手法~ 今回は、同じ億の近道の執筆陣でもある山本潤さんの書籍をご紹介したいと思います。●初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略 山本潤・著 かんき出版 https://amzn.to/2VBY0Rl 山本さんのご紹介はいまさら億近読者には必要が無いとは思いますが、日系・外資系の証券会社や運用会社で長く日本株式の運用を担当されてきた所謂株式運用のプロフェッショナルです。 そのプロである山本さんが、こうした株式の長期保有に関する書籍を執筆されたこと自体が株式長期ロング(買い持ち)派の小屋としては嬉しくてたまりません。 そして、本書はポートフォリオ運用が株式運用のリスクを適切に管理できる手法であると機関投資家では当たり前のことをしっかりと言い切っているのが個人投資家向けの書籍としては珍しいかもしれません。 山本さんもおっしゃっているように、世には株式評論 -
有料メルマガライブラリから(330)「機関投資家と違い1年毎の運用成績で縛られない事を活かす」
2020-03-26 17:21有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。=コラム「機関投資家と違い1年毎の運用成績で縛られない事を活かす」= (有料メルマガ第350回・2015/10/6配信号)※注 2015年10月現在の内容ですので留意下さい。【前略】― 暴落時は、いろいろな強みのある多彩な企業を通常よりもバーゲン価格でポートフォリオに取り込んで、強いポートフォリオを作り上げていくチャンスが多くなる。1年ごとに資産が増えていくことは嬉しいことではあるけれど、株式投資を生涯の資産運用手段として続けて行くならば、一時的な資産減少に打ちのめされて嘆いている暇はない。前向きに、よ -
株の玉手箱 老後資産1億円達成への相場道#1 ~資産形成に株式投資は必要か?~
2019-10-08 01:27皆さん、はじめまして。 あすなろ投資顧問の加藤です。 これから株式投資において知っておきたい重要な部分を厳選してお届けしていきたいと思いますので、どうぞ最後までお読みいただけますと幸いです。 さて、最初は株式投資において初歩的な、しかし最も重要なところからお話していきたいと思います。■長期的な運用計画と短期的な運用戦略を組み立てる これまで築き上げてきた資産を運用する(お金に働いてもらう)上で、まず初めに必ずしておきたいことは“生涯資産の運用計画を考える”ことです。 一にも二にもこの運用計画がなければ何も始まりません。 1年単位、3年単位、そして10年単位での計画を立てる必要があり、これは実際に投資対象となる企業も経済活動をしていく中でこれらに基づいた経営戦略を開示しているからです。 企業は基本的に1年間における決算と3~5年の中期経営計画、そして10年単位での長期ビジョンを持っています -
金融庁の報告書 老後に2000万円必要?
2019-06-20 16:59■老後に2000万円必要? 「年金だけでは生活に不自由します、2000万円の蓄えが必要です」と金融庁の報告書が話題になっています。 2000万円の蓄えがあれば月々の不足分5万円を30年で使い果たす前提だそうで。 死ぬまでにジワリジワリと預金を切り崩していく。 かなりしょぼい老後をイメージさせる報告書となってしまいました。 株式投資をしている人からみれば、なにもそんなに毎月、預金を切り崩さなくてもよいことは一目瞭然。 単に2000万円で6%の利回りリートを買えば年間120万円で月々10万円になるので元本売る必要がないでしょう。 いまでさえ年率5%の配当利回りゴロゴロしている中で、配当再投資すれば確実に株数は増えていきます。 株数は複利で増えるので三十年間で六倍に株数が増えると見なせます。 利益を全部配当に回さないので、ROE(1-配当性向)で配当成長率がプラスなら、その分は、キャピタルゲイン -
億も要らない2000万円の金融資産づくり
2019-06-19 13:42年金問題はついに老後の生活資金が2000万円必要との話になってきました。年金制度に不安を覚える皆さんに自ら積極的に年金づくりを行ってもらいたいと考え、過去様々にコンテンツを提供してきた本メルマガの一員としてもこの話を聞いて気が引き締まる思いです。 そもそも株式啓蒙メルマガ「億の近道」のコンセプトは自助努力で億の金融資産を創ることにありました。1億円の資産づくりではなくその5分の1の資産づくりなら容易いのではと、この金額を聞いてむしろ楽観的に考える次第です。 そもそも100万円程度のお金を持つまでの最低限の貯蓄努力はしないとなりません。その100万円を毎年2倍にすれば7年間で1億円になるというのが夢のような億の近道のコンセプトではありますが、その実現には紆余曲折があることは事実です。 相応のリスクテイクをし続ける必要があるのですから目標達成には忍耐が求められます。 一方、コツコツと貯めた1
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