-
企業価値を高めるROEの向上
2015-06-11 00:01このところROE(自己資本利益率)への関心がますます高まっています。決算説明会などでも各企業は数値目標としてROEを掲げるところが多くなっていま すが、これには日本の株式市場が抱える問題点として企業の生産性の低下と持続的成長への競争力、投資家である皆さんと発行体である企業との望ましい関係構 築についての経産省のプロジェクト報告書(伊藤レポート)が根底にあると言われます。 このレポートで言われていることは日本の持続的成長にはROEを典型的な指標とする企業の資本効率性の向上が不可欠であること、そのために適切な企業統治や企業・投資家間の対話が役に立つとされます。 また、2014年1月には日本取引所グループと日経は共同で開発したJPX日経インデックス400の算出・公表が開始されましたが、この指数の銘柄採用 にはROEを高いウェイトで考慮されるということで話題となり、同年4月には年金積立金管理運 -
市場潮流
2013-12-30 14:02本年最後にお届けする「市場潮流」となりました。 11月半ばから執筆を始めさせていただきましたが、日経平均株価は本日(27日)で8日続伸。年末にかけ国内株式相場は久々に「掉尾の一振(とうびのいっしん)」の様相を呈しています。14年も有益な情報をお届けできま すよう努力してまいります。何卒宜しくお願い致します。 先週も触れましたが、14年1~3月の株式相場の最大の注目ポイントは日銀の追加緩和の時期と考えます。日銀の金融政策決定会合の日程は、1月 (21~22日)、2月(17~18日)、3月(10~11日)、4月(7~8日、30日)、5月(20~21日)となっています。追加緩和の時期に関す るESPフォーキャストによる民間エコノミストの予想は、(1)3月以前、(2)4月、(3)7月の3通りに大別され、構成比は(1)が21%、(2)が 47%、(3)が13%と4月あるいは4月以前とみる向きが有 -
株式投資への考察その2
2013-08-16 13:16先週は2つの銘柄をもとに株価の推移を考えてみました。 この1週間の動きをみると、三菱商事は1,866円(8月7日引値)から1,936円(8月14日大引)へと3.7%ほど上がり、JPXは9,330円から8,380円へと10%以上の値下がりをしました。 三菱商事の株価動向は緩慢なものの、大手商社は安定して収益を上げているとの認識が広まったと思われること、配当利回り3%以上と言う好条件から、インデックスにはそれほど変化が無かったにもかかわらず株価が上昇した…などが考えられます。 一方のJPXは相対的にバリューエーション面で割高な状況が続いていること、取引所の出来高が減少傾向にあり収入の伸びが期待され辛くなっていること、年初からの急速な値上がりに対する反動…などを理由として下げたと推測されます。 今後につきましては、JPXのPERは依然として20倍以上で割高と感じられますし、それに対して商 -
株式投資への考察
2013-08-09 12:28株式市場は昨年暮れ辺りから6年ぶりの活況に沸いています。 そんな中で私の勝手な感想ですが、最近の株式投資の特徴を書きたいと思います。何かのお役にたてば…。 例として2銘柄を題材に。株価等は8月7日の日中の数値を参考にしています。 <三菱商事 8058> 日本を代表する総合商社ですが、近年は資源開発の成果が実り世界的な資源需要を取り込み成長しました。 株価;1,893円 PER;7.8 PBR;0.74 配当利回り;3.17% <JPX(日本取引所グループ) 8697> 2013年1月に東証と大証が統合し誕生した会社で、取引参加料を収益の柱として、統合により取引量増大を目指している。 株価;9,510円 PER;23.7 PBR;2.95 配当利回り;1.68% 上記2銘柄で気づくところは、まず三菱商事ですが、20兆円の売上と4,000億円近い経常利益、また1株当た
1 / 1