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記事 26件
  • 子供が会社を変える?

    2022-01-28 14:57  

     億近読者の皆様こんにちは。 子を持つ親御様のために、お金の教育論について寄稿させていただいております遠藤です。 近年投資の世界でも重視されている言葉に、ESGやSDGsという言葉があります。 企業は営利を追求する組織ですが、それだけではなく社会的責任も果たさなければいけません。 最近は学校でもSDGsについて教えており、子供向けの投資セミナーをすると、中学生からは「投資をするならSDGsを推進していることが条件です」という声が聞こえてきます。素晴らしいことです。 実はブラックロックのラリー・フィンクCEOもサステナブル(SDGsのS)を重視する発言をしています。 環境や持続性を重視する姿勢は、世界最大の運用会社のCEOも、中学生も同じだということです。ESG、SDGsを重視する子供たちが大人になる頃には、もっとこれらのテーマが重要度が増しているでしょう。 私は、子供投資家がもっと上場企
  • 株主総会参加者募集

    2021-11-09 13:31  

     円創会という株式同好会では株主総会への出席を各地のメンバーに呼び掛けています。 お勤めされている方はなかなか難しいですし形式だけの総会では面白くないのですが、総会では企業にもよりますが最初に質疑応答の時間が用意されたりしています。 その時間は企業も緊張感をもって対応しますのでなかなか面白いことになります。 過去幾度となく出席しているこの株式同好会「円創会」の会長は出席した総会で必ず積極的に質問されているそうです。 皆さんも株主の代表のような感覚で総会に参加して会長のように積極的なやり取りをされてみてはいかがでしょうか。 今年の6月に開催されたテノックス(1905)も会長が長年保有されている銘柄の一つですが、その株主総会で面白いやり取りがあったそうです。 議長を務めている社長に向かって「私よりも保有株数が少ないのでもっと持たれてはどうですか?」などという驚くような発言。株価が上がらない典
  • 株主提案権について

    2021-09-29 15:18  

     コロナ陽性者の数が東京都で本日は154人となり半年ぶりに100人台となりました。ほっとする動きですが、まだ油断はできません。 それでも緊急事態宣言の解除も迫り、ようやく元の日常生活に近付きつつあります。 そうした中で株式相場は総裁選を前にした様子見気分の台頭ではありますが、総裁選での政策論議が盛り上がり、多くの国民の皆さんが政治への関心を高めたものと推察されます。 株式市場では人気化する銘柄とまったく見向きもされない銘柄とに二極化する流れが目につくようですが、このところの皆様の運用状況はいかがでしょうか。 どっしり構えて運用に努めるスタンスの投資家は結果として株主の立場も得ることになりますが、私の周りには企業が発行した株式の1%以上も保有されるに至った大口投資家もお見えになります。 時価総額が1兆円以上もの企業の株式を1%以上保有することは容易ではないですが、時価総額が100億円以下で
  • 創薬ベンチャーの悩み

    2021-04-07 11:37  

     創薬ベンチャー企業、モダリス(4883)をめぐり有名な個人カリスマ投資家が行ったロックアップ解除前の株売り抜け後の対応が話題となっている。 株式市場では上場前にしかるべきファンドや個人エンジェル投資家などに株式を保有してもらうことになるが、その前提となるルールが予め決められていることは引き受ける投資家には自明の話で上場後半年間は売ることができないというロックアップ期間内での売却ができないというのは予め説明を受けている筈。 今回のカリスマ投資家は若くして100億円以上の資産をつくったとしてメディアでも有名なのだが、このことを知らずに上場後割当られた株式を売ってしまい、それが後で発覚して会社側が驚いて発表に至り、それに対応してこのカリスマ個人投資家も一定の計算で得られた利益のうちの一部を会社に返還するとしているのだ。 モダリスは東大発の遺伝子治療薬の創薬ベンチャーとして2020年8月にマザ
  • 株主思いの配当政策

    2019-11-26 13:26  
     熊本の山鹿市に本拠を構える注文住宅メーカー、LibWork(1431)の株価上昇が止まらない。 Qボードからマザーズに上場した同社は1000円台から本日は一気に前日比700円高の4430円。出来高も40万株を超えた。時価総額は120億円と言う水準。 私が億の近道の創刊20周年記念セミナーでお話させて頂いたから上がったという訳ではない(内心はそういう風に思ってはいる)が、この背景の一つは経営者の株主思いの対応にあると言っても良い。 20日に岡三証券で開催された株主向けセミナーで同社の瀬口社長は滔々と今後の事業展望を語った。 株主ファースト。四半期配当(9円配当×4)はその表れでもある。更には優待制度の実施。企業の成長を支えてくれる株主思いの施策。 住宅産業なんて成長しないと思う皆さんが多い中で、瀬口社長はIT×住宅でエリアの事業拡大を図り株主の負託に応えようと懸命だ。 目標となる時価総額を
  • みんなで株主総会に行こう!!

    2019-06-19 13:38  
     株主総会シーズン到来。今月後半は3月期決算企業の株主総会がラッシュとなります。 通常なら26日から28日に総会が集中するのですが、大阪本社の企業はG20開催と重なり、会場不足で前倒しでの開催を予定している企業が多いのかも知れません。 先日、企業訪問した大阪本社の塗料専門商社、オーウエル(7670)でも20日に株主総会を開催予定。昨年12月に上場して初の株主総会。公開価格750円を大きく下回る610円前後で株価が推移する中でお目にかかったお二人の執行役員の対応、お話ぶりは印象に残ったが、総会では株主の皆さんの不満が噴出する可能性もある。 お時間のある大阪在住で同社の株主となられた億の近道の読者の皆さんはぜひ出席してみて下さい。ぜひその印象をお聞かせ願えればと思います。 株主総会ではモノ言う株主が時々登場したりします。 先週はソニーの大株主になった米系投資家の要求が伝えられ、ソニー株が上昇す
  • 100%法人オーナーの資産コンサルティング~その2

    2019-04-04 14:02  
     2019年に入ってから、有難いことにご紹介で法人オーナーの資産コンサルティングを受ける機会が多くなっています。今回は、資産運用は個人名義で行うのが良いのか?法人名義で行うのが良いのか?について考えていきます。 以下、100%株主である法人オーナーを想定して記述します。 株主構成が複雑な場合には、コンサルティングも複雑になります。 100%株主である法人オーナーにとっては、会社にある資金は自分個人の資金と性質的には大きく異なるところはありません。 そこで、資金があって資産運用を考える際に法人名義で資産運用をした方が良いのか?個人名義で資産運用をした方が良いのか?というところは検討するべき必要があります。 法人で金融資産運用をするメリットは・配当やキャピタルゲインが、法人の所得になるので、課税前の経費の利用方法に選択の余地が大きい(個人の場合には申告分離課税になってしまうので経費的な概念がな
  • 上場企業は株のエンターテイナー 経営者は株価のプロデューサー

    2019-04-03 02:03  
     2019年もはや4月。1-3月の株式相場はいかがだったでしょうか。 全体相場が頭重い中で個別にはなかなか面白い動きを見せた銘柄も多く、投資家の皆さんも楽しまれたのではないでしょうか。 上げるにせよ下げるにせよ株価の変動は見ていると面白いものです。 投資されている皆さんにとっては上げる分には良いけど、下げるのは嫌でしょうが株価に変動は付き物。何らかの事由で変動を繰り返すのが株だから致し方ない。 株価の変動を見ているだけなら良いが保有されている株が下落するのを黙って見ているのは耐えられない。そこでポートフォリオを組んで変動リスクを小さくすることを投資家の皆さんは自然体で行っておられるものと思います。 中には損を切って動きの良い銘柄に乗り換えていこうとされる積極行動派の投資家もお見えになると拝察致しております。 上場企業と投資家の橋渡しを担う私のような役回りの者は株価の変動について語るのが常で
  • デサントTOB その2

    2019-04-02 01:36  
     3月14日に伊藤忠商事によるデサントへのTOBが成功しました。デサントは代表取締役や役員構成なども含めた伊藤忠案を受け入れたようです。  今回のTOBには実際には予定数の倍の応募があった模様で、TOB価格が大半の投資家が考える理論値より高かったためと考えられます。確かにこの業績レベルのアパレル系企業としてはPBR約2.5倍、予想PER30倍はやや高めに感じます。  今回のTOBは平たく言えば、現経営陣の保身を狙ったMBOを阻止するため、そして伊藤忠が保有する株式の価値を毀損しないための敵対的TOBと言えそうです。  加えて、韓国事業が伸びたとはいえ依然として筆頭株主を蔑にしたまま、営業利益率も伸びず6.7%程度のまま、足元3年間の伸びもほとんど無い経営では、以前から支援している意味が無いと伊藤忠経営陣は考えたのでしょう。  デサント側は「買収されたら大変だぞ~!」と従業員に刷り込むなど
  • 孫子と三賢人のビジネス その4

    2018-12-27 07:52  

    産業新潮http://sangyoshincho.world.coocan.jp/ 1月号連載記事 ■その4 国王と将軍、株主と経営者 ●会社はだれのものか  よくある議論のテーマですが、その際に混同されているのが、「会社はだれのものか」ということと、「会社はだれのためにあるのか」ということです。この二つの内容は全く異なっています。  まず、「会社はだれのものか」という問いに対する答えは明快です。「会社は所有者たる株主のものである」と断言してかまいません。例えば、不動産に例えれば新宿駅前のアルタビルはだれのものかといえば、(不動産登記簿に記載された)所有者のものであることに意義を唱える人はいないでしょう。もしそうでなければ、アルタビルを買いたいと思う人は一体誰から買えばよいのか皆目見当がつきません。  会社でも同じです。会社が株主名簿に記載された株主のものであることに疑いの余地はありま