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為替市場動向~米利下げ期待拡大でもドル高?~
2019-09-05 23:08レーバーデーの祝日(9月第一月曜日)を機に、米国は夏休み明けムードになり、マーケットの流れも変わることが多いとされていますが、9月3日のニューヨーク市場はISM製造業指数の50割れを材料に下げて、祝日明けの商いを終わりました。 8月は、米中貿易問題の両国のせめぎ合い(予期不可能な突発的発言や行動)に、夏休みの薄商いも手伝って、上下に何度も振らされました。また、今後の景気悪化をリスクとした各国の利下げ姿勢が強まり、直近では議会再開を前に、英国ではBREXIT問題での合意なき離脱リスクに再び焦点が当たっています。 9月には、主要国の金融政策決定会合が予定され、米欧には利下げ期待。 ユーロ建ての長期金利の指標であるドイツ国債10年物の利回りはマイナス0.718%まで低下。過去最低水準を更新しました。 一方、米国債10年物金利は1.45%台まで低下して、景気後退リスクとして注目される2年債とのス -
今後の投資戦略?
2019-06-29 02:23ユーロ市場の景気悪化懸念が広がっています。 先日は国内の欧州系メーカーで働く知り合いが下記のように言っていました。「確かに欧州の景気が悪いらしく、本社がかなりのリストラを進めている」「それほど悪くない米国や日本法人でも、間も無く大がかりのリストラがありそうだとの話が出てきている」 たださえテロの続発や政治の混乱も加わり、欧州圏の景気実態が悪化してきているにも関わらず、米中貿易戦争の影響も大きくなり、ECBも景気刺激策や金利の引き下げと言った事柄にも言及し始めました。ドイツの長期金利も2014年8月に1%を割ってから低迷しており、最近では-0.3辺りを行ったり来たりです。 軽薄を地で行くマヌケ米国大統領は思慮分別が無く、気分次第であちこちを攻撃していますので手が付けられません。自分で景気を悪くしておいて「利下げしろ!」ですから、呆れます。そして中国やロシアはその混乱に乗じて、あの手この手で -
為替市場動向~G20待ち?動きづらい~
2019-06-27 16:11週末、月末、四半期末、海外ベースでは半期末が重なり、節目ならではの取引も多かったと見られます。さらには、今週末のG20開催、特に米中首脳の会談の行方が注目されるところから、今週は動きづらい感があります。 先週注目を集めた米国の金融政策決定のための6月FOMC。 すでに市場では、年内の利下げ確率100%。2度の利下げを織り込む中で行われる中、当局の利下げへの決意を確認した結果となりました。直近の金利予想は、7月に0.25%下げる見方が約8割、0.5%下げの見方をするエコノミストが約2割、9月には現在よりも0.50%は利下げされ政策金利であるFF金利が1.75%-2%になるだろうとみるエコノミストは7割となっています。 米国の利下げが期待から現実的になってきたことを株式市場は好感はしてきたものの、昨日、パウエルFRB議長が外交委員会で行った講演中に触れた”経済の下振れリスクが強まった”とする -
為替市場動向~FRB更なるハト派色~
2019-03-30 02:19主要国の中央銀行がハト派化。と、当コラム前号でも記しましたが、先週行われた米国の金融政策を決定する連邦公開市場委員会FOMCでの決定は、市場予想以上に、それを色濃く表明しました。 今回のFOMCの主な決定事項は、政策金利の現状維持(2.25~2.5%)で市場予想通りでしたが、注目されたのは以下2点を示唆したことでした。 1)2019年2回の利上げ予定を見送り(2020年の1回は据え置き) 2)2019年9月末にて、バランスシートの縮小を停止する方針 2)に先立ち、5月から米国債保有分の縮小を300億ドルから150億ドルに半減を決定。 1)2)は、市場が予想以上のハト派度でした。 FOMC後のパウエル議長会見では、景気見通しは変わらず「ポジティブ」との発言。 一方でFOMC経済見通しは12月の数字から下方修正(例えば、実質GDPは2.3から2.1、失業率は3.5~3.7 -
為替市場動向~英EU離脱目前。こう着の為替相場~
2019-03-05 01:15今週末から3月への月替わり。 今月に入り、株式市場が戻り相場となる中、債券市場、為替市場はこう着状態が続いています。 英国のEU離脱BREXITの期日が実質的に1か月を切る中、未だ行方は不確か。新しいニュースが出る度にポンドが乱高下。2月の主要通貨のパフォーマンスでは、対米ドル上昇のトップが英ポンド。特に昨日、「メイ首相が、離脱延期案を検討」の報で上昇したのが影響しました。 一方で、多くの主要通貨は、2月月初来昨日まで、対米ドルで下落しました。 さて、今週は、注目イベントが続く週でもあります。 26日27日にはFRBパウエル議長の上下院での議会証言。28日には米国の18年第4四半期のGDP数値発表があります。また、政治的には米北首脳会談、進展が伝えられる米中貿易協議の行方も、米中首脳会談開催も含めて楽観的な見方を織り込みつつあるだけに、逆に、今後の動きには気をつけたいところで -
為替市場動向~心配な欧州景気鈍化~
2019-02-16 01:55日本の建国記念日連休前には急落した株式市場も、春節明け後の中国市場の堅調ぶりに、連休明けにはリカバー。さらに、昨日から今日にかけては、米国の暫定予算の期限15日を前に懸念されていた予算案が議会を通過したことで政府機関の閉鎖回避へ、また、米中貿易協議の件でトランプ大統領が柔軟姿勢が見られたことが好感され、投資家のリスク許容度に改善が見られ、空売り派もショートカバーを余儀なくされたようです。 リスクのONとOFFが忙しく交錯、まるで季節の変わり目の天候変化のようです。 為替相場は、2月に入ってから(プチ)ドル高傾向で推移。昨日2月12日にはドル指数(主要通貨をバスケットとした米ドルの相対的価値)が年初来高値となりました。年初から、レンジ内で上下していた相場が、ここへ来て上値を抜いてきた感じです。 最も、ドル高に寄与したのはユーロの弱さです。元々、バスケット通貨の中で比率が高いので、ド -
為替市場動向~新年波乱の幕開け~
2019-01-19 01:46
2019年が明けて、半月が経ちました。 今年も変わらず、よろしくお願い申し上げます。 亥年の正月。私が住む地域では穏やかな天候に恵まれた三が日、例年通り、初詣や箱根駅伝観戦で過ごしましたが、新年幕開けの海外マーケットの波乱っぷりに目が離せませんでした。 まずは、波乱の正月の動きを振り返りつつ、今後の注目点を見ていこうと思います。 1月2日の中国やアジア各国のPMI(製造業購買担当者指数)の悪化を受けての景気鈍化懸念。3日には、アップルの業績下方修正による『アップルショック』、米国の芳しくない景況感が現れたISM製造業景況指数等の経済指標も重なり、リスクオフでの株安、円高に。新年の板の薄いマーケットの中、ドル円相場は瞬間104.87という8カ月ぶりの104円台示現。 その後は、4日のパウエルFRB議長が金融政策ハト派発言や12月の米国雇用統計が予想以上に堅調だったこと、米中貿 -
為替市場動向~年末年始は外野から観る?~
2018-12-29 10:54
クリスマス・シーズンは欧米の休暇シーズンは、例年、流動性の低下で、乱高下が起こる時が多々あります。しかし、今年の24日、25日。クリスマス当日に、これほどのリスクオフが起こった記憶がありません。 また、例年、欧米では、クリスマスが過ぎると、市場は新しい方向へと舵を切っていくように認識してきましたが、引き続き、リスクオフの流れが続きそうに思っています。特に今年の年末年始は、諸々の不確定要因で、相場がかなり荒れる可能性が高いと思われます。 「観るも相場」と考えた方が良いかもしれません。 このところの動きは、要人の誰々の発言や米政府機関閉鎖等の材料で動いた云々言われますが、土台や背景が揃っていなければ、これほど大きくは動かなかったでしょう。 大きくは、10年を迎えようとしているアメリカ好景気の循環が、後退へと動いていくのではないかという不安で、マイナスの芽ばかりが目に入り、不安の種 -
為替市場動向~やっぱりドル高?~
2018-11-30 16:28
今週30日から開かれるG20首脳会議。そこで予定されている米中首脳会談を控えて、為替市場は会談結果を見極めようとするポジション調整も入っているようです。しばらく緩んでいたドルも上方へ戻し、今朝はドル全面高で始まりました。 米中首脳会談に関しては、米中協議再開に向けた合意といった小さな成果を得られる可能性はあるかもしれませんが、大きな成果は期待薄とする見方が大方と思われます。ただ、期待薄な分、万が一、重要な成果が挙げられれば、ポジティブ・サプライズでの反応は大きくなりますので、週末のポジション管理には気を付けておきたいものです。 11月8日に114円台を示現したドル円相場。主にドル金利高を背景に、米ドル全面高基調が続いてきました。12月のFOMC(連邦公開市場委員会)での今年4回目の利上げもほぼ織り込んでいました。ところが、昨今、FRB当局者からの利上げへの慎重な発言(慎重、と市場 -
為替市場動向~ドル不足、ユーロ安もドル高要因~
2018-11-15 15:57
注目された米国中間選挙は、大方の予想通りの上院・共和VS下院・民主で通過しました。その解放感や売り持ちの調整からか、選挙明けの株式相場は反発も見られましたが、それも束の間、様々の事象や背景を理由に株式相場、特にハイテク関連を中心に軟調。リスクオフの流れになりました。 今朝は、米中貿易協議の再開、米国の輸入自動車関税の当面の見送り情報から、反発も見られましたが、反発力に欠けます。 ヘッジファンドの解約期限を前にした換金要因もありそうですが、このような季節要因以外に、2019年に景気回復10年目を迎える米国景気が転換期を迎え、調整するかもしれないという景気循環に注目した動きもあるかもしれません。原油価格の急落は先取りの動きとの指摘も聞かれます。 為替市場の動きは、引き続きドル高基調です。 リスクオフの流れにおいても、ドル円相場は堅調な動きになっています。 また、ドルは、対ユーロ
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