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記事 3件
  • 為替市場動向~米債利回りカーブのフラット化~

    2017-11-16 19:21  

     日本株相場の乱高下の傍らで、為替相場は比較的限られた動きではありましたが、12月の米利上げ期待を先取りして9月から上昇してきたドル相場が先週央から反落。  特に、昨日14日は、中国景気鈍化の見方、米長短金利のフラット化(米国景気への先行きへのネガティブな見方)、またユーロ圏GDPの予想以上の数字を材料に、ユーロ主導でドル指数は10月中旬の水準まで反落しました。  米国の金利動向の中でも、今後近い将来の金融政策の行方を示す2年債と長いスパンで予想される景気やインフレ動向への期待が入る10年債の利回り格差は、2007年以来の低いスプレッド(直近0.67%)です。  2-10年債スプレッドは、ここ10年で最大2.80%(2010年3月)、その後は2%を挟んだ動きが続き、FRBの金融政策正常化が始まると、2年債が上昇に転じた一方で低インフレによる長期金利の限定的な上昇でフラット化が進んできま
  • 為替市場動向~"リスク回避で円買い"は過去のものになるか?~

    2014-02-20 13:27  
    昨年末から米国の悪天候が経済に及ぼす影響が心配されてきましたが、日本でも今月、関東地方に予想を超える大雪。交通、物流の断絶、孤立など、悪天候の影響の大きさに驚きます。  最近発表される米国経済指標には、景況感、雇用、消費、住宅関連を中心に予想を下回る数字が多く、どの程度が天候(特に大寒波)に影響されているのか? 原因は天候だけではないのでは?との疑心暗鬼も多く聞かれるようになりました。  注目された1月の米国雇用統計。最も注目される非農業部門雇用者数は予想より少なく、またしても天候の影響かどうか解釈が難しく、今後出てくる数字を待って判断していくしかなさそうです。  雇用に関する数字の中には、これまで配されてきた労働参加率は改善し、失業率も低下傾向なので、雇用は少しずつ改善してきているのではないか、という見方もあります。  年初来、米国経済の改善傾向が数字で確認できにくい状態のためか、米ドル
  • 為替市場動向~しばらくレンジ相場が続く?~

    2014-01-23 16:24  
    1月も半ばを過ぎましたが、市場は明確な方向感が出にくい状況が続いています。昨年末、高速で盛り上がりましたが、年明けてパワーダウンした感があります。  株式市場は、指数がレンジ相場の一方、個別株物色でパワフルな動きになっていますが、為替相場はレンジ内限定での取引がしばらく続きそうな気配です。  年初来の対米ドルでの主要通貨パフォーマンスを見てみましょう。  最も上昇した通貨はニュージーランド・ドル(+1.25%)、次が日本円(+0.97%)です。  ドル・円相場は年初105円から始まったので、104円台は比較して円高の推移になっています。一方で、最も下落した通貨は約3%下落したカナダ・ド ル、続いて南アフリカ・ランド、続いてスイス・フラン(-1.9%)ユーロや豪ドルは1%前半の下落となっており、全般的に年初よりもドル高傾向で動いて います。  年初に発表された米国の雇用統計は予想に比して弱い