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記事 13件
  • 長期投資の入門 第11回 太陽光とEVと炭化ケイ素との不思議な関係

    2022-10-18 23:17  

    =太陽光とEVと炭化ケイ素との不思議な関係= SiCは結晶欠陥が非常に大きなものであること。さらに、SiCは結晶そのものが傾いていることです。また、SiCは加工が難しい。欠点だらけでした。 これだけの不利な点があるのにどうしてEV向けにSiCが注目されるかについてはいろいろな背景があります。 まずは、走行距離の制約がEVにあること。 そしてなぜEVなのか。 これはカーボンニュートラルの要請にあります。 結局のところ、太陽光や風力などの不安定な再生エネルギーで電力を賄う方向にある。しかし、発電において石化燃料を使わないとなると自然エネルギーの変動が激しさを克服する必要がある。 その激しさを埋めるためには大量の蓄電池が負荷平準化の社会システムとして必要になる。人類が必要とする発電量の数倍の風力と太陽光発電がこれから設置されていきます。数倍の発電量が必要なのは変動を見込んでいるためですが、蓄電
  • 新しい資本主義へ!2

    2022-06-21 15:37  

     先週のメルマガで少しだけ「原発ホワイトアウト」に触れましたが、追加で書きたくなりましたので<新しい資本主義へ!2>を書きます。 個人的には反原発とも容認派とも言えませんが、一つのアイデアとして「少しだけ原発維持」で良いのではないかと考えています。 日本はエネルギーのほぼ全量を輸入に頼っています。故に経済安全保障の観点からもエネルギー政策は出来るだけ幅広に維持しておきたいところです。 つまり、石炭も石油も原子力も自然エネルギーも全てです。 油断をすると、原発反対か容認かで国論を二分したまま話を進展させずに、今回のようにエネルギー価格が高騰した間隙(機会)を狙って既得権を維持しようと目論むシロアリが湧いてきます。 食糧安保に関しては農水省(やJA)の既得権が立ちはだかり、軍事についてはウクライナ危機を理由に世論誘導が行われています。本来なら中国を仮想敵国にしてもメリットは多くないし、中国だ
  • コロナ禍であの日立が打って出た!!

    2020-07-22 19:29  
     日本にあって世界を見据えたビジネス展開を推進する企業は数多い。 コロナ禍で世界中でグローバル化が停滞する状況下で、敢えて一段と推進しようとする動きが日本の中で見出せる。 今年で創業110周年を迎えた日本を代表する優良企業、日立だ。 同社の歴史は日本経済の発展とともにある。 かつては重電の日立として知られた同社が総合電機メーカーに転身しこのところはエネルギーインフラ企業として歩みを続ける。 同社は7月2日に世界ナンバー1の送配電プロダクトサービスを展開する英国ABB社からパワーグリッド事業を買収(80%の株式を取得)し、新たに日立ABBパワーグリッド社を設立したことを表明した。 同社の説明では「これによって真のグローバル企業への変革を加速する」というのだから同社の社歴の中の一大イベントとなることは想像に難くない。 再生エネルギーの拡大も含めて分散化する電気エネルギーを効率よく末端に送配電す
  • 株の玉手箱

    2020-04-09 20:16  
     連日で報道される新型コロナウイルスをめぐる感染拡大のニュースと各国の対応、そして一向に落ち着かない金融マーケットの激しい値動き、投資家の気苦労もさぞかしといった具合かと思われます。 日本国内においても緊急事態宣言の是非に始まり、それと同時に政府からは対策の観測気球が打ち上げられては不平不満の声が噴き上がるなど、厭世的な雰囲気が世の中を覆っています。 新しい令和の時代到来とともに今回の新型コロナウイルスは世の中を大きく作り変えていく転機となろうことは明白で、投資家は次なる時代を見据えながら混沌とした今を生き抜かなくてはなりません。 いつの時代も転換期というのは、混濁した不安と希望が入り混じり、類まれなる英雄の登場や画期的な技術革新が進むことはこれまでの歴史上でも証明されてきたことです。 激動する時代で必要なのは、正しいか正しくないかといったそれまでのモノサシで考えることよりも、新たな価値基
  • とことんやさしい燃料電池の本 第2版

    2019-06-06 14:38  
    書評:とことんやさしい燃料電池の本 第2版   森田敬愛 著、 日刊工業新聞社   https://amzn.to/2Xp52sr●地球温暖化騒動という愚行 私は、「地球温暖化騒動」は、ほとんど根拠が無いものと考えている。 もちろん、古代から地球の気温は、何回もの氷河期を挟んで、激しい変動を繰り返しているから、地球の気温が変化しないということでは無い。むしろ、過去の大幅な気候変動に比べれば、現在の地球の気温は、安定的であるということだ。 そもそも、厳しい氷河期が終わり「地球温暖化」が始まったからこそ、1万年ぐらい前から人類は偉大な文明を築き始めた。地球温暖化と「人類が排出する二酸化炭素」の因果関係を明確に示す証拠などなにひとつないということでもある。二酸化炭素は元々地球の大気中に大量に存在し、二酸化炭素のおかげで植物は生育できるのである。 ちなみに、シアノバクテリアが登場して、酸素を大量に
  • 書評:とことんやさしい エネルギーの本

    2018-10-24 22:02  
    書評:とことんやさしい エネルギーの本 第2版    山崎 耕造 著、 日刊工業新聞社    https://amzn.to/2NXMOZD  第2章の<考えよう地球環境>で、「地球温暖化教」をはじめとする怪しげな環境問題について論じられている以外は、よくまとまっていると思います。  <そもそもエネルギーとは何ぞや>という話からスタート。物質はエネルギーの一形態であることは、よく知られるようになってきましたが、エントロピー増大の法則にも触れながら簡略に解説しています。  確かに地球のエネルギー資源の大半は太陽の核融合エネルギーが変化したものですから、このように根本から説明する体裁はとても良いと思います。太陽光発電のような直接的利用だけではなく、光合成を行った植物の遺産である石炭やその植物のエネルギーを活用する動物の死体が変化した石油(非生物起源説と生物起源説があるが、本書は後者の立場)な
  • メタンハイドレートと地熱発電は日本を救う?

    2016-12-21 00:35  

     世界は石油資源を巡って紛争が絶えない。過去の歴史を見ても第2次世界大戦は資源を巡る戦争だったということも言えます。  このように過去一貫して石油輸入大国として存在してきた日本もそうした紛争の片棒を担いできたのかも知れません。  サウジやイランから石油を輸入し火力電力所や自動車燃料に使われ、製品が製造されてそれが輸出され外貨を得る経済の循環が日本には見られますが、もしかしたら日本には資源がないと思われていて、高い原油を買わされてきたのかも知れませんが、どうやら日本には資源があってそれを使ってこなかった。また資源創出のための大変に優れた技術があってそれを活用したら資源は安価に作れるとなれば話は違ってきます。  ロシアとの経済関係も資源を中東に依存しないで済む方法としてロシアの地下資源に白羽の矢が立ったとも言えますので日本経済は資源を巡る施策がポイントを握っているようにも思われます。  米
  • 青山繁晴氏に期待すること

    2016-07-12 19:28  
    敢えて青山繁晴氏に当選おめでとうとは言わないが、参院選挙に当選されたことで期待するところは大です。  なぜ当選おめでとうと言わないかと言うと現状の選挙の在り方や政治制度の在り方に疑問を持たれている本人がそうお話されているからです。  当選したからと言ってダルマに目を入れない、万歳三唱はしないと。  メディアやネットの世界で有名な青山氏は自民党公認で安倍首相の要請もあり今回の参院選挙に全国比例区で出馬し最も早く当選確実となりましたが、普通の政治家とは違い団体の後ろ盾もなく独自の選挙戦を展開してきました。  彼の過去の主張に耳を傾ける視聴者が有権者としても強力に支援し、ネットの威力を見せつけた格好です。青山氏が掲げる公約は6年という任期の中で拉致問題の解決、経済再生の一環としてメタンハイドレード、農業政策の推進を図るというもの。  選挙戦最後のところでは日本の教育についても新たな提案を行ってい
  • 【炎のファンドマネージャー有料メルマガ第26号配信中!!】

    2015-02-03 10:52  
    月曜日の億の近道で、15年にわたり執筆を続けてきました、おなじみ「炎のファンドマネージャー」の有料メルマガ「炎の投資情報」最新号が2月2日に配信されました。  企業プレゼン出席や企業個別面談などのアナリスト活動を基本にした、独自の目線の投資情報を毎週1回、月曜日に皆様にお届けします。 創刊号はこちら→ http://okuchika.net/?eid=5177 【2/2第26号では】■原油価格動向  原油安のトレンドを考える ■緊急特別報告 エネルギー事業中心の総合商社株の株価が弱い背景  =なぜ割安感のある双日(2768)の株価は下がっているのか= ■個別銘柄投資戦略  大ボリューム・26銘柄を取り上げて研究  ※億の近道掲載の「シリーズ長期株価下落トレンド企業」の詳細版です。 ■炎のポートフォリオ大作戦  昨年11月17日スタートのバリュー株ポートフォリオと、  1月5日スタートの厳選
  • 市場潮流

    2014-08-25 14:00  
    今週(8月18~22日)の東京株式市場は、日経平均株価で220円、率にして1.4%の上昇となりました。21日(木)まで昨年12月以来の9連騰となりましたが、22日はさすがに反落しました。  商いは低調で盛り上がりを欠く展開でしたが、米国株式市場でNASDAQ総合株価指数が約14年ぶりに高値を付けるなど米国株の上昇、為替市場での円安 の進行などにより、投資家心理が改善。ゲーム、建設などテーマ性のある銘柄の循環物色が続きました。下値には公的年金の買いが入るなか、個人投資家の買い 意欲は旺盛であり、海外投資家の中長期的な資金も流入しているようです。  欧州の景気減速、地政学リスクの高まりなど、海外情勢が不透明ななか、上値追いには慎重な雰囲気が強いだけに、来週以降も、中小型株の循環物色が続くのではないでしょうか。主力の大型株は基本的に押し目買いスタンスかと思います。  こうしたなかで、鉄鋼原料(鉄