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記事 10件
  • 書評:銃・病原菌・鉄(下) 1万3000年にわたる人類史の謎

    2019-05-27 23:24  
     書評:銃・病原菌・鉄(下) 1万3000年にわたる人類史の謎 ジャレド・ダイアモンド 著 草思社 https://amzn.to/2VXpnYr●「愛と思いやりの社会」と「恐怖と暴力で支配される社会」 本書は<銃・病原菌・鉄>を主題とした文明論であるが、人類の「コミュニケーション」について述べた本とも言える。 「銃による殺し合い」、「病原菌による感染」、「鉄という「知識」の伝達」はどれも、人間と人間の間のコミュニケーションによって発生する。 著者は「我々が未開だと思っているアボリジニなど狩猟採取生活をしている人々の方が個体としては優秀だ」と述べている。 筆者も全くその通りだと思う。例えばアボリジニに限らず、ナイジェリアなどでも「弱い乳幼児」はすぐに死亡する。厳しく言えば自然淘汰だ。日本のような先進国ではごく当たり前の「保育器」など提供されない。 また、高齢者も自分で自分の面倒を見ることが
  • 男性優位社会

    2019-04-17 10:34  
     先日は就活に関するニュースを見ていた際に、娘から「なぜ女ばかりが外見(化粧)やパンプス着用を強制させられるのか?」と言う質問?愚痴?を聴きました。もっとも目先的な不満であり、ネットにも溢れている女性の不満の一部ですが。 若い女性にとっては、外見ばかりが話題にされ、この21世紀になってさえも男性優位の社会が続いており、沢山の女性がそのような現実に不満を持っていると言う事でした。最近でも就活中のセクハラ(含む性犯罪)が何度もニュースになっています。 男性社会でも古い体質の組織では依然としてパワハラが止む気配がありませんし、それら不祥事を隠そうとする体質も中々変わりません。「教育委員会」に代表される老害組織も機能不全のまま生きながらえています。孫と同世代の子供が何人自殺しようが日和見の敬老会組織では解決出来るはずもありません。 就職をエサに大手社員(オッサン)が女子大生を食い物にするなど、何と
  • 祝!!虎ノ門ニュース放送1000回

    2019-02-14 14:57  
     皆さんは虎ノ門ニュースをご存知ですか?  地上波のテレビで流れるニュースとは違って曜日代わりでユニークな論客がその時々のニュースを解説、深掘りしてくれる「虎ノ門ニュース」を私はYOUTUBEで3年ほど前から視聴しています。  億の近道の読者の皆さんもご覧になっているのかも知れませんが、政治、外交、経済、防衛、科学、歴史、芸能など様々なジャンルのニュースをずばずばと切るのがとても面白くためになる番組ですのでまだご覧になっていない方はご覧になることをお奨めします。  月曜日の青山繁晴氏は現職の国会議員。参院選に出馬した経緯も虎ノ門ニュースでのコメンテーターで大変な人気・評価を集め、これが参院選挙に出馬に至った契機となりました。  同氏は元独立総合研究所の社長で政治・経済・外交・防衛などに強く鋭い内容のコメントに多くの方々がファンになっていて放送時はスタジオの外に大変な人だかりがすることでそ
  • 今後日本が取るべき道は?

    2019-01-26 00:45  
     昨年から連載でご紹介しているアジア開発銀行研究所所長の吉野直行さんのメッセージです。  ⇒初回コラム  http://okuchika.net/?eid=8057  第1回コラム  http://okuchika.net/?eid=8086  第2回コラム  http://okuchika.net/?eid=8109  第3回コラム  http://okuchika.net/?eid=8141  第4回コラム  http://okuchika.net/?eid=8172  5回の連載でお届けしてきました吉野直行先生からのメッセージも今回で最終回です。  最終回は、今後日本社会、経済がどのような点に気を付けていけば持続的成長が可能な社会になるのかという吉野先生の提言です。 ●高齢化、労働人口減少に対する対応  日本の人口動態として、今後ますます労働力人口が減っていくというのは前回もお伝え
  • 書評:ソクラテスの弁明・クリトン

    2018-09-21 15:26  
    書評:ソクラテスの弁明・クリトン プラトン 著、 講談社学術文庫  https://amzn.to/2OBk1uL   ■「悪法も法なり」なのか?  ソクラテスは無実の罪(不敬神)で、邪悪なアテナイ市民から訴えられ、アテナイ市民の多数を占める「心無い」人々によって死刑を宣告されました。ソクラテスはこの判決が「無実の者を罰する誤ったもの」であると確信しており、ソクラテスの親しい友人であるクリトンたちも、ソクラテスの助命に奔走し脱獄の準備もしていました。しかし、ソクラテスはその誘いを拒否し、神の意志の表れとして死刑を受け入れました。  この逸話から「悪法も法なり」という言葉が生まれましたが、ソクラテス自身はそのようなことは述べていません。しかし、ソクラテスが「誤った判決」を静かに受け入れ死刑となった背景には「国家の判断と個人の判断がぶつかった時には国家の判断が優先する」という哲学があったのは
  • 書評~サピエンス全史

    2018-08-18 17:48  

    書評:サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福  ユヴァル・ノア・ハラリ(著)  https://amzn.to/2MTGTVO  巷で評判でした「サピエンス全史」をようやく読了しました。  昨年ご紹介した「LIFE SHIFT」  http://www.okuchika.net/?eid=6818  http://www.okuchika.net/?eid=6846 が、2017年のビジネス書大賞の準大賞であったのですが、その時に大賞を取ったのが、この「サピエンス全史」です。  上下巻で600ページ近くある、大作ですが、私は既にKindleで読んでいるので、単行本としての、その厚さを感じることはできませんでした。  さて、内容としては、著者がそもそも歴史学の先生という事もあり、人類(ホモ・サピエンス)の歴史を圧倒的なスケール感で描いていきます。  また、歴史的な価値観よりも
  • 書評:トコトンやさしい自動運転の本

    2018-07-25 16:46  
    書評:トコトンやさしい自動運転の本 クライソントロンナムチャイ 著、日刊工業新聞社https://amzn.to/2Abgv7O  「完全自動運転」の将来性については、色々な議論が交わされています。  しかし、私のみる限り、近い将来に自動車の完全自動運転が実現する可能性はほとんどありません。  それは飛行機(旅客機)の自動運転の歴史をたどれば明らかです。  世界最初のオートパイロット(自動運転システム)は、1958年に開発された米国空軍のF-106「デルタダート」に搭載されましたが、これは地上の半自動式防空管制組織とリンクした巨大なシステムでした。  その後1960年代には民間旅客機にもオートパイロットが導入されるようになります。ところが、2018年現在に至っても「完全自動操縦」の旅客機は存在しません。少なくとも一人のパイロットが同乗します。  実のところ飛行機の自動操縦は自動車に比べれ
  • 書評:徳の起源 他人を思いやる遺伝子

    2018-02-09 11:48  
    書評:徳の起源 他人を思いやる遺伝子 マット・リドレー 箸、翔泳社  http://amzn.to/2EKbx0u ■「利己的な遺伝子」(ドーキンスが主張するのと同じ意味)  私も含めた人類は「自分の利益を最大化するため」に行動する。これは決して間違いではありません。実際、自然淘汰というのはそれぞれの個体(遺伝子)が自己利益を最大化する結果生じるものです。  ところが、この自然界の「自分さえ良ければいい」という部分だけに着目し「合理的経済人」(という妄想)を産み出した経済学がほとんど機能しないのも事実です。  本書は、「人間は自分のことだけを考える悪人なのか?それとも他人のことを常に気にかける善人なのか?」という古くて新しい課題=<性悪説VS性善説>的な観点を踏まえて、人間の<徳>について論じています。  興味深いのは、著者が得意とする遺伝子的な観点からの考察。例えば同じ血縁集団の中であ
  • ファンドマネジャー、株を語る(4)

    2017-02-07 20:31  

    ■「ファンドマネジャー、株を語る」執筆のきっかけ 現役ファンドマネジャーが株式投資について語る日々雑感です。 個別株の売り買いの推奨はありません。 それどころか、個別株についての言及はしません。 それでも、わたしは、株式投資が持つ本来の社会的意義については、 十分に伝えることができると思っています。 そして、投資のプロセスそのものが、投資家自身を幸福へ導く道標になる と考えています。 わたし自身がそうでした。 投資を通して、世の中の仕組みがわかるようになりました。 投資により、経済的に恵まれるだけではなく、 投資というプロセスを通して、人としても成長できたように思うのです。 つまり、投資家とは、お金だけを企業に預けているのではありません。 投資とは、投資家自身の膨大な時間も高度な専門性も貴重な経験も 失敗から学んだ知恵もすべてを投資分析に費やすことです。 そして、その投資行為は、人を成長
  • 課題の解決

    2016-06-25 00:18  
    過去を振り返れば1995年の都知事選で(知名度が高いだけの?)青島幸雄氏を選んだ辺りから、都知事選が都行政を任せられる能力を見極めるものから、単なる人気投票に変貌していったように感じます。  1970年前後から青島氏を選出するまでの約30年弱の期間は福祉を前面に出したバラ撒き行政ばかりが記憶に残ります。都財政が膨張していく中で福祉の拡大を謳うことで人気を得た候補が当選し続けた時期です。  95年の都知事選ではバブル崩壊後に何も手を打てず、余りに変化の無い放漫都政に都民がNO!を突きつけた訳ですが、その後の20年は知名度が高いと言うだけで行政能力を見極める余裕も無いままに現在に至っているようです。今回はどのような候補が出てくるのか・・・。  さて、晩婚化や未婚の増加、そして少子高齢化の進行・・・日本の将来を不安にしている最大の問題である人口減少問題(=労働生産人口の減少)。  未婚者を減らし