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夏の終わりに
2017-09-01 13:41
先日のコラムに対して読者の方から「東京電力、シャープ、東芝、三菱自動車とサラリーマン社長が酷いのでしょうかね」というコメントを頂きました。 恐らくは、サラリーマン社長が悪いと言うより、オーナーでも無いのにワンマンとなり会社を私物化するような経営者はダメだ、という事なのでしょうね。立派なサラリーマン社長も沢山いらっしゃいますから。 入社したときには木端サラリーマンだったことを忘れて、能力も無いのに何かの拍子に経営トップになってしまったような御仁が会社を潰してゆく様を時々見ます。投資でも大事なことは経営を見る眼なのだと思います。 さて、この時期になると、2008年(リーマンショックの年)の夏を思い出します。 2007年夏のパリバショック(ファンドの解約停止)から株式市場が大きく下落し、翌年の春以降のリバウンド後に日経平均が13,000円前後で揉みあい「上がりそうで中々上がらない」 -
リテラシーには1億円以上の価値がある
2017-08-14 12:29
金融リテラシーを持つことの金銭的価値について考えたいと思います。 金融リテラシーを大いに活用、30銘柄厳選投資で長期保有の場合、優待がまるまるもらえ、現金配当も入ってきます。 成長株を長期で保有することで年率平均10%程度の配当成長も期待できます。 これをケース1とします。 次に証券会社の言いなり、運用を丸投げの場合です。 これをケース2とします。 この場合、優待の権利はありません。配当もはいりません。 ケース1でゼロの販売手数料がかかります。 一番大きいのは運用報酬(信託報酬)です。 投資家には見えないですが、売買手数料も短期の回転売買のファンドが多いので段違いに大きくなります。 最後は預金のケース。 手数料はすべてゼロ。利率の分だけプラスです。 以下、年間の収支を予想してみました。 【ケース1】スロー・インベスターの場合 優待利回り 1.00% 販売手数 -
バックナンバーから「市場のマネジメントその6」
2014-06-27 15:50街のコンサルタント氏の過去配信ライブラリから、コラムを再編集して掲載いたします。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。 (億の近道・2013/7/11配信号) ※注 2013年7月現在の内容ですので留意下さい。 投資信託の販売が好調のようで、最近では似たり寄ったりの新ファンドの広告を頻繁に目にすることや、「運用は大丈夫か?」と感じるファンドもあったため昨日この文章を書き終えたものの、今朝の紙面に投信統合の記事がありましたので少し加筆します。 販売会社(販売力のある大手銀行・証券)ありきの日本の投資信託業界の事情ゆえに、投資家のメリットがなおざりにされた運営がされてきました。売り易さ ばかりが優先され、大手金融傘下の運用会社(日本では大半が大手金融の子会社)は販売会社の言うなりで、その時その時に売り易い(沢山売れそうな)商 -
M生命保険会社のとある事業部について
2013-11-15 14:20今日は少し残念なお話。 日系大手のM生命保険株式会社にはPMM(Personal Money Management)事業部と言う従来の日系生命保険会社の生命保険営業とは一線を画した営業部がありました。 調べてみると、2000年に保険会社内部の指示で 「日本で初めての本格的なファイナンシャル・アドバイザリー事業を創りたい。キーは、徹底したクライアントファーストの姿勢(お客さまのためにベストを尽くす姿勢)と高品質なアドバイスを理念に捉えることだ。そうすれば、必ずお客さまはついてきてくださる。」 「日本で成功したファイナンシャル・アドバイザーの会社はまだない。君たちが、日本で最大・最優のファイナンシャル・アドバイザー集団を作り上げるんだ」 「そのために、ファイナンシャル・アドバイザリー事業のノウハウを持っている企業と業務提携を結ぼうと考えている。」 (会社HPより引用) という想いを持って設 -
詐欺師達の跋扈
2013-10-02 11:14子供のスマホに下記のようなメールが頻繁に入ります。「またメアド換えなくちゃ。」と言っておりましたが、世も末のような詐欺メールです。 (ご参考) 申し遅れました。私、【法護會/債権処理部:中谷初男】と申します。 今回、19人の【出会い系/なりすまし】被害者の方から訴訟の依頼を受けておりまして、高額被害者のリストの中に貴方のIDもありましたので、ご連絡させて頂きました。 集計の結果貴方の返金額は【3,610,000円】となっておりますがお間違えありませんか? 此方既にサイト側を相手どって訴訟を起こす準備を進めておりますが、最初に起訴手数料として【10万】だけそちらでご負担いただきたいです。 既に他19人の方からは受け取っておりますので、貴方に起訴の了解を得て、手数料をお支払頂いた段階で訴訟を起こさせて頂き、【3,610,000円】を返金という形をとらせて頂きたいです。 連絡頂ければ、折り返し詳 -
株式投資への考察その2
2013-08-16 13:16先週は2つの銘柄をもとに株価の推移を考えてみました。 この1週間の動きをみると、三菱商事は1,866円(8月7日引値)から1,936円(8月14日大引)へと3.7%ほど上がり、JPXは9,330円から8,380円へと10%以上の値下がりをしました。 三菱商事の株価動向は緩慢なものの、大手商社は安定して収益を上げているとの認識が広まったと思われること、配当利回り3%以上と言う好条件から、インデックスにはそれほど変化が無かったにもかかわらず株価が上昇した…などが考えられます。 一方のJPXは相対的にバリューエーション面で割高な状況が続いていること、取引所の出来高が減少傾向にあり収入の伸びが期待され辛くなっていること、年初からの急速な値上がりに対する反動…などを理由として下げたと推測されます。 今後につきましては、JPXのPERは依然として20倍以上で割高と感じられますし、それに対して商 -
市場のマネジメントその6
2013-07-16 21:24投資信託の販売が好調のようで、最近では似たり寄ったりの新ファンドの広告を頻繁に目にすることや、「運用は大丈夫か?」と感じるファンドもあったため昨日この文章を書き終えたものの、今朝の紙面に投信統合の記事がありましたので少し加筆します。 販売会社(販売力のある大手銀行・証券)ありきの日本の投資信託業界の事情ゆえに、投資家のメリットがなおざりにされた運営がされてきました。売り易さ ばかりが優先され、大手金融傘下の運用会社(日本では大半が大手金融の子会社)は販売会社の言うなりで、その時その時に売り易い(沢山売れそうな)商品を 作り続けています。もちろん運用会社の役員陣は親会社(販売会社、金融業者)の天下りで占められ、親会社の顔色ばかり見つつ、言われるがままに商品を開発 しています。 そんな訳ですから、見栄えばかりでロクな運用しかせず、保有コストも高い商品が増え続けています。そんな中で今年からは -
金融市場の行方 その2
2013-04-19 12:13毎週続けて金融当局のマヌケ仕事を書いていましたが(笑)、先日はAIJの浅川社長や最近問題となった金融関係者を良く知る方達とお話しする機会がありました。 この浅川社長をはじめとした50代後半~60代前半の大手証券出身者は、2000年のITバブル前後に独立したり転職したりでアチコチの業界に移って 様々なビジネスをしているそうですが、そんな方達は皆腕に自信がある方達ばかりで、中でも浅川氏は野村証券時代の伝説の証券マンと言われたほど仕事が出 来、部下の面倒見も良く、そして営業に於いてはとても説得力がある方だったそうです。 営業は得意だったけど、運用は苦手だったのでしょうか(苦笑)。やはりそんな方にとっては、世間の厳しさを知らないままに、美味しい余生を送ろうなどと 腑抜けた考えで天下りしてきたマヌケな年金担当者をその気にさせることなど、それこそ他愛ない事であったろうと想像できます。これら年金担当
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