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当面のスタンス
2015-07-18 16:59先週はギリシャや中国市場の影響で株式市場は大荒れとなりました。まだ落ち着いてはいませんが。 冷静に考えるに、ギリシャのここ40~50年の歴史や成り立ちを踏まえれば、そもそも高度な産業や資源なども少なく、小職のイメージではザックリと一人当たりGDPで20,000ドル辺りが上限の経済力とみるのが妥当ではないかな?と考えています。 ところが、そんな中で財政運営に苦慮していた同国がEuroに加盟したことでバラマキの原資を得て、25,000ドル以上の国家運営を始めてしまったこ とが間違いの始まりだったのではないでしょうか。とは言え、今さら財政緊縮策だけでギリシャが復活するはずもありません。ユーロ主要国の言いなりではギリ シャは借金地獄に陥ります。 無能な世襲政治が続く同国政治家の腐敗や、裏経済との癒着、脱税の横行を(癒着の為?)止められない行政など、コトの本質を見てきた国民が「藁をも掴む 思い -
調整局面こそ格好の仕込み場!?
2015-07-15 00:48日経平均が6月に20952円という高値を付けた後、ギリシャ問題と上海株の急落を受けて久々の調整局面を迎えていますが、皆さんの今後の取り組み方針はいかがでしょうか。 静かに情勢を見守ろうとされている方が多いものと思いますが、今後の展開をどう見るかによって2015年後半の運用成果が異なってきます。 それにしても先週の日経平均の下落は久々にサプライズがありました。9日の安値は19115円で、丁度上昇トレンドにある26週線のところで下げ止まった感触です。 まだギリシャ問題や中国の株式相場の波乱は予想されますので、このまま反転相場につながるとは断言できませんし、まだ下値模索が続く可能性もありますが、仕込みの機会を伺っている投資家にとってはまたとないチャンスだったのかも知れません。 長期に上昇してきた株式相場をやや慎重に捉えている投資家が増えているのかも知れませんが、年金マネーを中心にした官製 -
市場潮流
2015-07-13 20:04今週(7月6~10日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で759円96銭、3.69%下落しました。ギリシャ情勢の混迷、中国株の乱高下などの影響で、リスク回避の動きが強まりました。 ただ、ギリシャ情勢も妥協に向かって動いており、中国株も反転していることから、来週の国内株式も日経平均株価で2万円を超えて上昇に向かうと予想します。 良品計画のような好業績を公表した銘柄はすかさず買われています。 先週も書かせていただきましたが、15年度の国内企業業績は前年度比2割超の増益との予想が、一部外資系証券会社から出されています。年度が深まるにつれ、国内企業の業績改善は一段と鮮明になると見込んでいます。 このことは相場の大きな下支え要因にあると思います。 (水島寒月) (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容に -
将来への備え
2015-07-10 10:37昨年から続く自衛権の議論。不思議な感覚が付いて回ります。もう半世紀以上も前の、敗戦により米国に占領された日本が占領軍主導により作られた憲法を議論しています。 申し上げたいのは憲法解釈の範囲内での自衛権をどうすると言う議論以前に、この60年以上の歳月に於いて前提条件が大きく様変わりしていること(現実を)をどう捉えるかの議論が殆ど無いことに違和感を覚えると言う辺りです。 2度の大戦を経て、経済力に於いても軍事力に於いても米国が圧倒的なパワーを身に着けたのは今から70年も前であり、米国が1929年の大恐慌から立ち 直り成長軌道に戻った時期です。そして1991年のソ連邦崩壊によって東西冷戦構造も終わりを告げましたが、その当時の主要国の経済格差はご存じの通りで す。 この間日本は安泰なまま現憲法を守り続けてきました。しかしながら日本がピークを迎えたこの1990年頃を境に日本から見た世界の雰囲気 -
為替市場動向~ギリシャに中国、年後半戦はリスクオフから~
2015-07-09 14:57国民投票結果を受けてのギリシャ救済の行方、そして、下げ止まらない中国株の行方への懸念で、リスクオフの動きが続いています。これまで溜めていた問題が噴出した感もあります。 諸々の懸念を反映して、年初の下げから落ち着いて推移していた原油価格が下げ、WTIは57~60ドルの取引レンジから52ドル台へ急落。 為替市場では、資源価格や中国経済に敏感な豪ドルが下落、原油価格の下げは、ノルウエイ・クローネやカナダドルの下げに繋がりました。日本円は、122円台の取引を中心に、リスクオフの動きから上値が重い展開です。 一時楽観もあったギリシャ情勢は、国民投票での緊縮策反対多数を経て、救済は新たな協議に持ち込まれる様相です。 先週末5日に行われたギリシャの国民投票は、債権者の支援計画に対して、投票者の6割以上が反対を表明しました。事前予想が賛否拮抗だったので、結果には驚きでした。 余談ですが、関連ニュ -
ギリシャ崩壊の次のチャイナ崩壊はいつやってくるのか?
2015-07-08 14:19■第2次ギリシャ危機 7月5日、ギリシャ国民の大多数が愚かな決断を下しました。少数派となってしまった良識ある「EU提案受け入れ派」は憤懣やるかたないでしょう。 奇しくも、民主主義発祥の地を自称するギリシャにおいて「多数決は正しい結果をもたらさない」=「民主主義は衆愚政治に陥りやすい」ことを実証してしまいました。 これからギリシャ国民は、自らが下した愚かな決断の責任を取っていくことになるでしょう。 しかし、ギリシャ国民の愚かな選択は、ドイツを中心とするEUや日本をはじめとする海外の国々にとっては朗報です。なぜなら、「お荷物」のギリシャを切り離すことができるからです。 確かに、2010年のギリシャ危機当時は、ギリシャが倒れれば世界に重大な影響を及ぼす可能性がありました。ですから、IMFやEUが巨額の資金を費やしてギリシャを救済することにも意味があったのです。 しかし、その後の5年間 -
見通しあれこれ
2015-07-03 13:20ギリシャ問題にも方向性が見えてきました。EUもやっと良い決断をしたと思いますが、金融市場への影響を最小限に抑える道筋が立っている故でしょうか。 チプラス政権の迷走を見ていて2009年の鳩山政権を思い出しました。出来もしない政策をブチ上げておいて結局どれもが進展せずバラマキに終始しただけでした。ついでに沖縄の米軍基地問題を散々かき回した挙句、飛ぶ鳩後を濁しまくって消えました。 数年後には現在の日本国民同様、ギリシャ国民も「止むを得ずとは言え、酷いのを選んでしまった」と後悔する姿が目に浮かびます(苦笑) チプラス政権としては資本移動規制や銀行窓口の閉鎖を迫られれば国民は嫌でも緊縮財政を受け入れるとの読みがあるのかもしれません。茶番と言えば茶番で すが、そこまで考えていたなら賢いものの、この混乱を見て他の放漫財政国家も「こりゃいかん!」と感じ、幾らかなりとも財政規律が働けば良いと思います。 -
金融面からのEU
2015-06-12 13:28日本年金機構も酷い組織ですが、総務省系NHK(電波系既得権団体の親玉)も負けず劣らずです。 TVを買うときには全ての機器にもれなく総合もBSも付けられていて視聴料の支払いを強要されるのに、イザBSを視聴しようとすると画面に確認表示が出 され、法人契約にもかかわらず社名、住所、電話番号、担当部署、担当者名などを一通り口頭で伝えなければ表示を消せないと言われました。法人名で契約して 支払いも継続しているのに一定期間毎に邪魔な表示を出し、電話をして詳細を伝えねば表示を消さないと言う意味不明のサービスなど民間では考えられません。 いつ転勤または転職するかもしれない個人の担当者名まで何故に必要なのか? 総務省は公共の電波を独占利用して自分達の利権に活用するに留まらず、国民に余計な負担まで押し付けます。しかも狡賢いことにBSへ誘導するため総合 チャンネルでは下らない娯楽番組ばかりを流し、ついでに同 -
開示が大事 その3
2015-03-21 12:36先日は読者の方から下記のコメントを頂きました。得心がいきましたのでほぼ全文を掲載させていただきます。 (以下、原文) 「ご意見の大きな流れは賛成。ただ一つ公務員の給料引き下げは反対です。下げても何も変わりません。天下りのほうが給料と待遇も良くなっては困りもの。む しろ公務員給料を均一化することがいけない。県市町村比較、平均化して交付税のさじ加減をすることがいけない。アイデア溢れた運営で時代を作り出している 団体職員を評価してゆくこと、高給にして行くことを提案したい。やる気が出てアイデアを出して民間にも他団体とも競争に打ち勝つ人材が大切です。」 (以上、引用終わり) ご指摘の通りと思います。人事院中心に(既得権的に?)画一的に公務員の待遇を決めてしまうからやる気を失ってしまうのだと思います。 もし意見を加えるとしたら、 1)天下りの待遇は十分な開示と能力審査を基に決めるべきであり、 2) -
為替市場動向~ユーロ安はまだ進む?超強力な緩和政策とギリシャ離脱懸念~
2015-03-21 12:303月9日、欧州中銀ECBによるユーロ版QEが始まりました。月間600億ユーロの資産購入プログラムの本格的始動です。政策は少なくとも、2016年9 月までの継続を前提としていますが、物価目標である2%近くの目途が立つまで期限は限定せずに続行される意向を示されました。 デフレ回避を目標とした今回のECBの政策の凄いところは、加盟国の多様な債券を対象としている」「期限を限定しない」量的緩和政策である点に加えて、 「マイナス利回りの国債についても条件付きで購入」という他国の中央銀行に例がない政策である点です。この条件はドラギECB総裁が示した「欧州中銀の預 金ファシリティ金利マイナス0.2%を下回らない」という見解です。実際、マイナス金利となっているドイツ連銀債5年物もECBにより購入されたと伝えら れました。 前回のコラムで も記しましたように、国債市場の需給の引き締まりから欧州各国の国債利
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