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市場潮流
2019-08-22 04:28今週(8月13~16日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で266円01銭下落し(率にして1.3%の下落)、2万418円81銭で取引を終えました。3週連続の下落です。 今週は4日間の立会でしたが、米中対立の動向、世界景気の減速などを受けて、上昇と下落を1日ごとに繰り返す展開となりました。 週初の13日(火)は、米中貿易摩擦や香港のデモなどへの懸念から、前日の米国株が下落したことを受け、日経平均株価も3日ぶりに反落。 翌14日(水)は、米通商代表部(USTR)が対中関税第4弾(9月1日発動予定)に関し、一部品目(スマホ、ゲーム機など)の発動を12月に先送りする発表。これを好感し、日経平均株価は反発しました。 15日(木)は、前日の米国の債券市場で10年物国債利回りと2年物国債利回りの利回りが逆転。景気後退入りの予兆とされる「逆イールド」の発生を嫌気し、米国株が急落し、これを受けて、日経平 -
為替市場動向~魔の8月と利下げの夏~
2019-08-09 12:338月は、バカンスシーズンで閑散などではなく、びっくりの”事件”も多い、「魔の8月」と言われ、ネガティブなサプライズに伴ったショッキング相場が過去に多く起こっています。 外国人投資家が、日本株を9年連続で8月に大きく売り越しているのは需給関係や決算を意識してもあるでしょう。しかし、そればかりでなく、歴史的にみれば、1971年8月15日には当時のニクソン米大統領によるドル・ショック(金とドルの固定比率での交換停止)、1980年8月はメキシコ財政危機、1998年ロシア財政危機。2007年8月には翌年のリーマンショックの引き金となったパリバショックでサブプライム問題が表面化し、2015年にはチャイナショック(人民元切り下げで円高株安)に、また、近いところでは昨年8月にトルコリラの暴落など枚挙にいとまがありません。 中央銀行総裁が米国のジャクソンホールする演説が市場を動かすことが多いのも8月。夏だ -
市場潮流
2019-07-30 01:33今週は、いつもより早いタイミングで執筆しています。 今週(7月22~26日)の東京株式市場は、半導体メモリー市況の底入れや米中の関係改善への期待などを背景とする米株高を好感し、半導体関連や電気機器、機械などの景気敏感株を中心に堅調に推移しています。 国内主要企業の19年度4~6月期の決算発表は本格化しつつありますが、おしなべて低調です。ただ、株式相場には概ね織り込み済みと考えて良さそうです。 振り返ってみますと、今年(2019年)に入ってからの内外の株式相場の動向は、トランプ大統領と米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の言動が左右してきたとしても過言ではないと思います。米中通商協議に関するトランプ大統領のコメントに市場関係者は一喜一憂し、パウエル議長のコメントが金融緩和色を強めるに従って長期金利が低下し、株式相場の回復につながりました。 この間、世界景気および主要国の主要企業の業績は -
為替市場動向~利下げの夏~
2019-07-26 21:30米国の利下げを材料にしたリスク選好相場の流れは、先週一時的に、米国の住宅関連の数字の悪化を理由に、一時大きく売られる場面もありましたが、米中貿易協議再開というニュースも手伝い、直ぐに戻ってきました。 相場の大きな材料になっている7月のFOMC(30日~31日開催)での利下げ決定は、ほぼ確定とみられていて、焦点は0.25%か0.5%になるのかという幅の問題に。 利下げ幅については、FOMC開催一週間前(今回は7月23日)から、ブラックアウトという要人が金融政策についてのコメントを避ける期間に入ってきたため、ヒントになるかもしれない要人発言は聞けなくなります。 FOMC開催までに発表される重要な経済指標は26日に発表される米国4~6月期のGDP速報値(事前予想は、前期比+1.8%年率)があります。前の期の+3.1%から下がるものの、今年の半期として捉えれば、FRBの想定する成長率を上回るもの -
市場潮流
2019-07-18 01:20今週(7月8~12日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で60円48銭下落し、2万1685円90銭で取引を終えました。6週ぶりの下落です。 前週末5日(金)に発表された米国の6月の雇用統計が5カ月ぶりの水準に改善し、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ判断への影響が懸念され、米国株が下落。8日(月)の日経平均株価は3営業日ぶりに下落し、前週末比212円安となった。 その後は、10日(水)、11日(木)に予定されたFRBパウエル議長の議会証言を前に、模様眺め機運が強まり、日経平均株価も、小幅な動きで一進一退となりました。 パウエル議長は10日、下院の金融サービス委員会での議会証言で、米国経済の先行きの不確実性の高まりを強調、利下げを改めて示唆。7月末の米連邦公開市場委員会(FOMC、30~31日)での利下げの可能性が高まったことを好感し、10日の米株式市場でNYダウは一時最高値を上回り、ハ -
為替市場動向~パウエル証言待ち~
2019-07-12 16:18先週、米中協議再開を好感して動いた市場も、今週に入ってからは、様子見気分が支配する展開。先週発表された米雇用統計の数字が予想以上だったための利下げ期待の後退もあり、ここは10日と11日のパウエルFRB議長の現在の金融政策に関する議会証言を待ちたいところでしょう。 これまでの米国の株式市場を支えてきた要因の一つでもある利下げ期待が少し変化しました。 6月末には7月開催されるFOMCで、0.25%利下げが76%、0.5%利下げ予想も24%もあったのですが、直近の予想では0.5%利下げがなくなり、0.25%の利下げが98.5%、利下げなしの予想も1.5%に。エコノミストの心変わりが示されました。 昨日は、フィラデルフィア連銀総裁から「金利を変更する必要はない」とのコメントも聞かれ、債券利回りが上昇。一時は2%割れまで低下した10年米国債は2.07%まで戻り、今後の利下げ期待を反映するされる2年 -
市場潮流
2019-07-08 16:22今週(7月1~5日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で470円46銭上昇し、2万1746円38銭で取引を終えました。5週連続の上昇です。 前週末29日(土)に大阪で行われた米中首脳会談は貿易協議の再開と米国の中国製品に対する制裁関税の先送りで合意。中国の通信機器大手華為技術(ファーウェイ)への部品販売も一部認めるとしました。 これらを好感し、1日(月)の日経平均株価は電子部品株を中心に大幅に反発し、前週末比454円高となりました。2日(火)も小幅続伸。3日(水)には3日ぶりに反落しましたが、4日(木)は前日に米国の主要な株価指数が過去最高を更新したことを受けて、日経平均株価も反発しました。5日(金)は前日の米国の株式市場が休場であったこと、5日に発表予定の米国の6月の雇用統計を控えて模様眺め機運が広がりましたが、小幅続伸して、取引を終了しました。 来週の国内株式市場は、米国の6月の雇 -
為替市場動向~G20待ち?動きづらい~
2019-06-27 16:11週末、月末、四半期末、海外ベースでは半期末が重なり、節目ならではの取引も多かったと見られます。さらには、今週末のG20開催、特に米中首脳の会談の行方が注目されるところから、今週は動きづらい感があります。 先週注目を集めた米国の金融政策決定のための6月FOMC。 すでに市場では、年内の利下げ確率100%。2度の利下げを織り込む中で行われる中、当局の利下げへの決意を確認した結果となりました。直近の金利予想は、7月に0.25%下げる見方が約8割、0.5%下げの見方をするエコノミストが約2割、9月には現在よりも0.50%は利下げされ政策金利であるFF金利が1.75%-2%になるだろうとみるエコノミストは7割となっています。 米国の利下げが期待から現実的になってきたことを株式市場は好感はしてきたものの、昨日、パウエルFRB議長が外交委員会で行った講演中に触れた”経済の下振れリスクが強まった”とする -
市場潮流
2019-06-25 00:01今週(6月17~21日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で141円75銭上昇し(率にして0.7%の上昇)、2万1258円64銭で取引を終えました。3週連続の上昇です。 米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が金融緩和に積極的なスタンスを示したことや、28日(金)から大阪で始まるG20で、米国トランプ大統領と中国習近平国家主席が会談する見通しとなったことなどを好感し、世界的に株高が進行。 ただ、FRBの利下げスタンスに対し、日銀の緩和余地は限られるとの見方から、円高が進行。日本株の上値を抑えるとなりました。 来週も円高傾向は続くとみられ、日本株の伸び悩みは続くと予想します。 しかし、FRBが金融緩和に動けば、日銀も何らかの追加緩和を実施すると見込まれます。安倍内閣も、消費増税後の景気失速を防ぐためのさらなる景気対策を策定する方向に動くでしょう。 これらが株式相場の下値を支え -
為替市場動向~関税と利下げ~
2019-06-14 13:13米国発の市場ニュースのキーワードTariff(関税)に並ぶのはRate Cut(利下げ)。 米金融当局FRBは、トランプ大統領からのプレッシャーを受け、市場からの利下げ期待に取り囲まれている印象です。 米国債利回りは、中期ゾーンも利下げを織り込む形で下げ、年初は2.4%水準だった2年物利回りは直近1.9%水準に低下。今年中の利下げ確率予想は97%。12月の政策金利のフォーワードレートは1.77%(現在の政策金利は2.25~2.5%)まで低下しています。 今後開催のFOMC(連邦公開市場委員会)での3回の利下げを織り込むという、ややフライング気味の印象を受けます。 6月のFOMCは、来週18日~19日に開催されます。今月の利下げ確率は、さすがに21%程度。現在、インフレ率は低く、関税問題による将来の景気下振れリスクがあるとはいえ、すぐに利下げを正当化するほどの経済指標も見当たらないことから
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