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記事 15件
  • 今年のオークネットはなぜか大人しい

    2023-09-05 18:35  

     環境問題への取り組みが世界経済にとっては必要不可欠となる中で、各企業も具体的に何らかの形で取り組む方向性を私たちに示すのが当たり前になって参りました。 前回取り上げました熊本県山鹿市に本社を置く、Lib Work(1431)では住宅建設に伴う二酸化炭素排出量を把握して提示する仕組みを業界に先駆けて導入したそうですが、このような取り組みに国内外を問わず多くの投資家が関心を持ち評価する時代になったことで株価の形成もかつてとはかなり異なったものになってきたと考えられます。 リデュース、リユース、リサイクル、いわゆる3Rは私たちの社会にとって当たり前のように定着した取り組みです。 株式市場ではこの潮流に沿ったビジネス展開を行っている企業に関心が向かっています。 例えば2つの上場ガラス瓶会社(日本山村硝子、石塚硝子)の株価はこのところ勢いよく上昇しております。飲料瓶容器はまさにリサイクルの典型的
  • いい加減なレーティングに振り回されることなかれ

    2023-01-18 16:10  

     証券会社に所属するアナリストが行うレーティング。この摩訶不思議なレーティング発表で多くの投資家は右往左往しているのではないでしょうか。 例えば筆者が長期スタンスで注目しているオークネット(3964)に対して某国内証券会社ではレーティングをしており、昨年の株価上昇時にアウトパフォーム(目標株価3200円)でレーティングしたかと思うと、株価が1800円台に下がってきたタイミングでニュートラル(目標株価2000円)とした話があります。 アナリストは取材して企業が発信する情報を頼りにレーティングするのかと思いますが、その真の狙いがどこにあるのかとふと思うこともあります。 外資系証券などでも恣意的なレーティングで市場を混乱させることが過去あったように思いますが、今回のオークネットへのレーティングについてもやや不快感を覚えてしまいます。 なぜレーティングをアウトパフォームからニュートラルに変更した
  • M&A 買う立場と売る立場

    2022-12-12 12:26  

     企業は何らかの投資をしながら利益を稼ぎ株主にその利益の一部を還元することになる。それぞれの企業ごとに投資の中身は異なるが現状においてはメーカーであれば設備投資がメインであるし、サービス業においては人材投資がメインとなる。 このほか丸ごと他の会社を買ってしまういわゆるM&Aの手法も存在する。 他の会社をどうやって買うのかは、多くの個人投資家の皆様には実務上の経験はないかと思われますので定かではないのかと思いますが、まずは買い手であるキャッシュをそれなりに蓄えてきた買い手の側に立つ企業に売り手企業の候補についてM&Aを仲介する証券会社や銀行、コンサルなどの仲介者などから様々な情報が寄せられ、買い手企業は検討を重ねることになります。 何十、何百もの案件の中で厳選された案件を基に更に検討が重ねられ、デューデリジェンスを経て、条件などが決められ売り手側と株式譲渡契約を交わしてM&Aが成立するとい
  • 高値更新までの位置

    2022-08-24 19:49  

     株価は何らかの理由で上がったり下がったりの繰り返し。 株価が下落してくる局面ではどこまで下がるのかに関心が集まり、上がってくるとどこまで上がるのかに関心が寄せられる。 今年のNYダウは6月に3万ドル台を割れてこれまでのところは安値は2万9653ドルとなる。一方で高値は1月につけた3万6952ドル。中間値は3万3302ドルとなるが、時価はその中間値よりも少し高い3万3706ドルに位置している。ここから9.6%の上昇で高値になるという水準である。 またNASDAQについては昨年11月の高値16212ポイントまで時価12705ポイントから27.6%の位置にあることになる。 一方でこのところ強い動きを見せている日経平均は本日現在の2万8794.50円で昨年9月高値3万795円まで6.9%の位置にある。つまりNYダウより日経平均の高値更新の方が早そうだ。 同様にTOPIXも時価1992.59は昨
  • クレマチスの花咲く頃に

    2022-05-25 15:58  

     株式投資をお楽しみの皆さんにとって次に花咲く銘柄は何だろうとお考えなのかも知れません。 季節ごとに咲く花は変化し私たちの目を楽しませてくれるのと同様に株式市場で花を咲かせる銘柄も変化してきます。 手塩にかけて育てた株の花が咲く様は感慨もひとしおなのかも知れませんが、なかなか咲かない花に戸惑いを覚える皆様も多いのかも知れません。 5月中旬に開花する花の代表はバラかも知れませんが、それだけではなくクレマチスの花も見事な咲きっぷりです。先日足を運んだ筑波の植物園では色とりどりのクレマチスの花が開花し訪れた人々の目を楽しませてくれていました。 クレマチスなんて知らないという方もお見えかとは思いますが北半球の温帯地域を中心に約300種が世界中に分布していると言われています。一度ネットで調べて頂くと良いかと思います。かく言う筆者もそれほどの知識があった訳ではなくたまたまその展示があったので見てきた
  • 自己株買いの考察

    2022-04-28 13:06  

     株式市場は2つの世界的な恐怖に襲われたため、不安感の下で相場の調整が続いている。 株式相場には全体相場だろうと個別株相場だろうと山と谷があり、この変動を横目に市場に集まっている投資家にリスクとリターンをもたらすことになる。 変動は上にも下にも行くことになるが過去の平均値を下回り、どこまで下がるのか分からない投資家は投げもあって中途半端には手が出せずにボトムを確認するまでは買いを手控えることになる。 そうなると相場は悪循環となる。指標面では明らかに割安だと思えても投げが投げを呼ぶため株価は想定外に下げることになる。 DX関連、ICT関連銘柄など一連の新興市場銘柄の下落などはまさにこうしたパターンで変動してきた。 反対に過去の平均的な株価水準を上回り買い人気が続くと反対にどこまで上がるのかが読めずに売りの手が引っ込み、それを見た買い方の勢いが増して途方もない株価がつくこともある。 こうした
  • 過去の安値圏に来つつあるバリュー株

    2021-12-01 22:18  

     株式投資の王道は成長株投資。一口に成長株投資と言っても利益の成長性を見抜く必要が求められる。 過去から今日まで長期に利益成長を辿り評価され続けてきたのがトヨタ(7203)。トヨタ株を資産株として長期保有されている投資家は多いだろう。 また、産業のコメともいうべき半導体に関連する東京エレクトロン(8035)も誰も否定できない成長銘柄で半導体不足となっている今、新たな株高神話を醸成しつつある。 電子部品の村田製作所(6981)やキーエンス(6861)、日本電産(6594)、半導体関連素材の信越化学(4063)などの成長株が軒並み株価を上げてきた点は言うまでもないことだが、個人投資家にとってはこうした超値がさの銘柄はやや高嶺の花でもあり、ポートフォリオには入れ難い。 結局こうした銘柄は機関投資家や外国人投資家の投資対象となっているのだが、個人投資家にとっては新たな成長株や別の視点での投資対象
  • 株価急落劇を演じたオークネット

    2021-11-18 14:39  

     今年の活躍銘柄の一つだった筆者注目のオークネット(3964)がこのところ急落を演じている。 つい先日、年初(上場)来高値の2574円をつけ年初来安値水準から2倍になった(元々想定はしていた)かと思うと本日は1744円という安値をつけ、先高期待が一気に消えてしまった感がある。 オークネットは四輪車のネットワークオークションをコアに、バイクや花卉、更にはスマホやPCなどのデジタル機器、アパレル、バッグ、時計などのコンシューマープロダクツのオークションへとアイテムを広げ、日本発の世界的なネットワークオークション企業へと変貌を遂げつつある注目企業だが、市場は短期的な視点での評価に右往左往している。というのも第2四半期までの業績向上に対して第3四半期が穏健な数字になったため。 ただ、これは元々同社が考えていた計画でこれをネガティブに考える必要はないのだが、市場では何かに取りつかれたかのように次か
  • 継続的な利益成長

    2021-09-01 14:07  

     多くの投資家の皆さんは四半期ごとに企業から発信される決算情報をどのように読み取りながら運用されているでしょうか。 各上場企業の業績はリーマンショック後の2009年から四半期ごとに公表されるようになり、投資家の方はその発表内容に関心を持つ必要が出てきました。投資のバイブルとも言える会社四季報は文字通り四半期ごとに企業から発信される内容を伝えている媒体と言えます。 企業の決算期は様々で、最も多いのは3月期決算のようですが、既に今期の第1四半期(4-6月期)の発表が終わり、既に第2四半期(7-9月)の真っ只中にある状況です。 四半期決算のポイントは通期の見通しに対してその四半期決算がどの程度、売上や利益が進捗しているかになります。通期目標に対しての進捗率が低い企業は通期達成確率が下がる一方で進捗率が高い企業は達成される可能性が高くなる。 常識的にはそうなのですが、企業ごとにそうした単純な捉え
  • オークネットは日本のGAFAMになる?

    2021-08-25 18:18  

     本欄で随分よく取り上げてきたように思いますが中古車のインターネットオークション事業を展開するオークネット(3964)の株価がこのところすこぶる堅調な推移を辿っています(3月安値1287円⇒先週高値1944円+51%)。 株価が堅調なのはもちろん好業績(1-2Q営業利益35億円、通期見通し56億円)だからという点もありますが果たしてそれだけなのでしょうか? 筆者は米国のGAFAM(Google,Amazon,FaceBook,Apple、Microsoft)のような企業群が日本にも誕生しないかと秘かに期待を寄せています。そして、その候補となりうる企業のひとつがオークネットだと考えています。 中古四輪車からバイク、花卉、骨とう品、ブランド品、更にはデジタル機器や医療機器、EV中古バッテリーなどへと対象アイテムが広がりを見せており同社の活躍の場は広がりを見せています。また市場も国内だけでなく