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記事 51件
  • BS経営の重要性

    2023-12-19 20:55  

    「うちの会社もBS指標を重視するようになりました」 上場企業の方々とお話をすると、このような声をよくきくようになりました。 ROICやROEという言葉が社内のシニアパーソンの共通ワードになってきたという会社は少なくありません。 同時に最近聞くのが「社員のキャリア形成について支援する体制を整えなければならない」という言葉です。 終身雇用は崩壊しており、優秀な人材は社内でキャリアビジョンが描けなければ外にどんどん出てしまう時代です。 逆に、「キャリアアップなんてどうでもいい」というぶら下がり社員ばかりになってしまったらやばいというのはいうまでもありません。 キーワードは「資産」です。 企業はBSに記載されている「資産」、人材という「資産」、両方を最大限に活用しなければいけない時代になっているということです。 口でいうのは簡単ですが、これはかなり難しいことです。 たとえば、最近トヨタがデンソー
  • 有料メルマガライブラリから(503)「バランス・シートを読むための簡単な知識(1)」

    2023-12-19 20:47  

     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。=コラム「バランス・シートを読むための簡単な知識(1)」= (有料メルマガ第345回・2015/9/1配信号)※2015年9月現在の内容です。留意してお読み下さい。 私は同年代の定年退職した知人と株式投資の話をすることが多いですが、『バランス・シートも損益計算書を読むための知識が無いし、有価証券報告書も詳しく読んだことは無い。でも株式投資をやっているし、株で稼ぎたい。』という人もいれば、財務諸表を読む能力が高く、その力を使って稼ぎまくっている人もいます。 無いよりあったほうが有利な知識です。購読者の中
  • 企業評価のための資産あれこれ

    2023-12-05 11:15  

     株価は企業が評価された後の結果として市場で形成される一株当たりの価格である。 企業が保有している資産には様々なものがある。 バランスシートにはその資産項目と負債項目が並んでいる。資産は流動性の高いものから低いものが並んでおり、企業活動によって毎期変動している。 通常はよほどのことがない限り利益として毎期蓄積されていくため、資産は増加し負債も投資金額の増加とともに増加していくことになる。 資産項目のうち現預金はすぐにどんな資産にも充当できる企業活動には必要不可欠な資産で、この現預金が多ければ多いほど余裕のある事業運営が可能となる。 さしあたり使うことのない現預金は短期有価証券として確定利付き証券として保有されたりもするが、これは現預金と同等の流動性の高い資産と言える。 その後に来るのは在庫、仕掛品の類であるが、これは近い将来の売り上げに変わるもので健全な企業であれば資産評価の対象としては
  • テレビ局は投信会社?

    2023-09-08 13:09  

     拡大NISAが来年から始まるということで何か有望な銘柄はないかとのある有名雑誌からの質問に回答させて頂きました。 定番はトヨタやNTT、JTなどですが、これよりも小ぶりな読者受けしそうな銘柄も挙げてみました。その筆頭は日本テレビホールディングス(9404)ですが、同社は市場ではオワコンのメディア会社として低評価されて株価が長期に低迷。本年1月には1003円という安値をつけました。 現在は1370円台ですので安値からは3割程度の上昇となっておりますが各指標を見ると予想PERが9.6倍、実績PBRが0.42倍、配当利回りが2.7%の水準ですので低評価に留まっております。 今期一応増益を見込んではおりますが、1Qは営業減益となり、まだ不安感が残っているためと推察されます。 バランスシートでは1Q末現在、現預金と短期有価証券合わせて921億円を保有。これに投資有価証券を5117億円、土地を17
  • 投資効率が格段に改善している国家財政

    2023-06-27 12:08  

    -量的な分析と質的な分析の両方が必要- ひっ迫する国家財政をみて大変だと心配する人は多いものです。 確かに、大変なのでしょう。 ただし、物事には両面があります。右に対して左があります。 負債に対して資産というものがあります。 借金の額と資産の額という量だけを比べても意味はありません。 量の議論に合わせて、質の議論がなければ。 借金の内容と資産の内容といった質的な分析がなければ合理的な思考にはなりません。 昔の日本は国債の金利も高く数%の利子を払う必要がありましたが、資産は高速道路などのインフラ投資が中心で、これらの恩恵は民間が享受するものですから国家財政としての運用利回りというものはありませんでした。 国家にとって負債と資産の内容は悪かった。 いまはどうでしょうか。 国債の金利はほぼゼロで負債の内容は格段によくなっています。 一方で資産の方は事業投資です。 たとえば国家が半導体工場に出資
  • 『あたらしいお金の教科書』の著者新井和宏さんと考える、これからのお金の使い方-後編

    2021-11-25 01:32  

    今回も前回に続き、「新しいお金」について社会的実証実験に取り組んでいるeumoの新井社長との対談です。[プロフィール]新井 和宏 株式会社eumo 代表取締役 1968年生まれ。東京理科大学卒。 1992年住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)入社、 2000年バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)入社。 2007~2008年、大病とリーマン・ショックをきっかけに、それまで信奉してきた金融工学、数式に則った投資、金融市場のあり方に疑問を持つようになる。 2008年11月、鎌倉投信株式会社を元同僚と創業。 鎌倉投信退職後の2018年9月、株式会社eumo(ユーモ)を設立。 株式会社eumo:https://eumo.co.jp/ Facebook:kazuhiro.arai.33●お金で解決できる問題には限界があるのに、都会にいる人たちはお金依存症になってい
  • 【対談】鎮目雅人さんに聞く「そもそもお金とは何か?」-後編

    2021-07-29 16:17  

     前回と今回の2回にわたり早稲田大学の鎮目教授と小屋との対談をお届けいたします。■個人の信用がお金を持っている以上の価値に?小屋:お金と信用の話をしていて、現代は違う形の信用が価値を持つようになってきたのかなと思いました。 ネットやスマホの普及によって、例えば、小屋個人の信用や人的なネットワークがものすごく可視化されやすくなってきましたよね。 個人の信用が定量化されることで、お金を持っているという価値以上のものが生まれているのではないかと。鎮目:それは興味深い視点ですね。小屋:身近な例でいうと、最近、クラウドファンディングをやる友人、知り合いの経営者がたくさんいまして、僕もお金を出すのですが、商品や企画に惹かれる以上に、その人個人を信用して参加している気がします。 つまり、個人がちゃんと信用作りをしていると、それがお金にも換えやすい時代になったと思うんです。鎮目:その支援をするときの通貨
  • 【対談】糀屋総一朗さんに聞く『幸せを感じるお金の使い方』前編

    2021-01-30 16:09  
     福岡県宗像市神湊(こうのみなと)からフェリーに乗って20分、人口約600人の大島に1泊10万円の宿「MINAWA」があります。 その仕掛け人が今回のゲストである糀屋総一朗さんです。 糀屋さんは、慶應義塾大学の法学部に在学中から不動産業界で仕事を始め、卒業後、2001年に株式会社谷口宝飾グループの不動産部門に入社。2007年に独立し、撮影スタジオや展示会場、セミナー会場のシェアリングサービス「レンタルスペース糀屋箱機構」、レンタルスペースの検索サイト「スペなび」を立ち上げ、軌道に乗せた後、それぞれを売却し、投資家に。 現在は、エリアリノベーションファンドというファンドを運営しています。 エリアリノベーションファンドは、全国各地の不動産やコモディティ化されない地域性のあるサービスに投資をして、地元の人たちとともにエリア再生を目指すファンド。宗像市大島の宿「MINAWA」を中心とした大島の活性
  • 有料メルマガライブラリから(341)「現状の株価の下落は投資銘柄選別の訓練には最適」

    2020-06-27 20:53  
     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。=コラム「現状の株価の下落は投資銘柄選別の訓練には最適」= (有料メルマガ第487回・2018/6/26配信号)【前略】 私は30年以上株式投資を実践してきたことで、人生をとても良い方向に変えることができました。【中略】 ストレスをかけ過ぎないで株価が一時的に下落しても、確実にリバウンドして株価が下落以前の位置まで戻るという、再現性のある銘柄を選び出してリストアップしていくためにも、いまの日本株の低迷はチャンスだと捉えています。【中略】 今日は私が40代の後半から51歳にサラリーマンを辞めるまでの間に考
  • リスク(標準偏差)を上げずにリターンをあげる方法

    2020-04-03 23:21  
     コロナ対応が収まりを見せない中で、皆様どのように資産運用と向き合っておられるでしょうか。 前回、前々回とマーケットの悪い中で投資家としてどのように振舞うべきかという所を書いてきましたので、今回は別の話。 最近、お客様の相談に乗っている中でよく検討する手法の一つに、「法人を設立して、個人所得の一部を法人の売上に移すことによって所得税を減らす」スキームを提案することが良くあります。 これは、個人の所得税の税率が 課税される所得金額          |税率 |控除額 195万円以下            | 5%|        0円 195万円を超え~330万円以下   |10%|   97,500円 330万円を超え~695万円以下   |20%|  427,500円 695万円を超え~900万円以下   |23%|  636,000円 900万円を超え~1,800万円以下 |33%|1