• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 227件
  • まことに自己の名において立つ

    2023-05-31 12:20  

     どんなに資本を投入しても、たとえば、楠浦さんのようなテクノプロデューサーはつくれない。※編集部注:楠浦崇央氏 https://www.techno-producer.com/kusuura/ 何億円をつぎ込んでも、絶対につくれない人は存在する。 結局、資本で買えるのは流通しているものだけ。 CEOの年収が10億円で一般の作業員との給与の差があまりにも違うのはおかしいと思う人もいる。逆に安すぎると思う人もいる。 実際には圧倒的に後者が正しいのだが。 残念かもしれませんが、「接点」=影響力の違いです。 人の経済的価値は他者との接点の数に比例する。(経済的価値オンリーです。人間的価値は誰もが無限) CEOは会社のベクトルを時代の風に合わせるし、拡張しようとする。 さらにそのベクトルは伝播していく。接点が多く反応していく。 ベクトルを受け取った人が好循環をつくりまた影響を伝播すしていく。 よい
  • 相場環境のよさ

    2023-05-25 22:46  

     日本企業はよくも悪くも欧米企業に比べて横並びの傾向がありました。時代と共に日本の経営者の質も格段に上がってきており、最近では「競合他社はどうしているのか??」という質問をする経営陣はめっきり少なくなっています。 自社株買いと配当を合わせた総還元率では期間利益の半分程度を目安に還元するという企業が珍しくなく、昨年に続いて今年度も自社株買いの枠は兆円単位で相場を下支えしそうです。 積極的な投資家への還元の背景には、昔に比べて銀行借り入れなどのコミットメントラインの設定が長期化できていることもあります。かつてはコミットメントラインも1年の枠であったのが、3年を超える中期的な枠を提供できる銀行も少なくありません。コミットメントラインがあれば、M&Aや経済危機にも対応できるようになります。 しかし、そうはいっても、コミットメントラインには銀行に有利なブリーチ条項が多数ちりばめられており、たとえば
  • 不登校生徒から人生を学ぶスクールの開校

    2023-05-17 15:01  

     わたしの人生の勉強のほとんどは不登校生徒からの学びでした。 わたし自身が不登校であったわけではないのです。 ただ、単に、回りに不登校な生徒がいると、それがとても気になる少年でした。 彼はいま、一人で何をしているのかな?寂しくないのかな? そう思うと、その子たちの家に放課後に遊びに行ったりしていました。 いつも感じていたのは、同居している家族が歓迎してくれること。 不登校生徒の家族は友達が訪ねてくることは嬉しいようなのです。 保育園と小中学校の同級生のひとりは、いまなお、「引きこもり」とご近所から言われています。わたしはたまに会いにいきます。でも、実は、彼はとても忙しいのです。認知症になった母親の世話を懸命にしています。 プータローやひきこもりという世間からの評価。親の介護のプロとしての彼の実態。この2つの認識のギャップは恐ろしく違ったものです。誰しもそのギャップに苦しむことがある。より
  • 悪いマーケット、よいマーケット

    2023-05-06 12:24  

     4月は8連騰もあって、よいマーケットといえます。 ディスコ(6146)のように決算後、急騰する銘柄がでてきています。 同社の4-6月のガイダンスは弱いので、意外に思う投資家も多いと思いますが、いま、市場環境が良化し、VIXも16とかなり下がった中で、悪材料と好材料があれば、好材料だけを評価する、そんなよいマーケットになっているのです。 もちろん、地合いが悪くなれば、よい材料が一転、悪材料とみなされてしまうのがマーケットというもの。つかみどころがないのです。 よいマーケットでは、受注が減少しても、悪材料出尽くし。これからよくなる。 悪いマーケットでは、受注が好調であっても、ピークアウト懸念。これから悪くなるのか。そう受け止められ好材料出尽くし。 長期的には、何度も申し上げている通り、カーボンゼロへのインフラ総とっかえという総需要の盛り上がりが今後10年単位で継続するので、上場企業の経営者
  • GWに読む億の近道執筆陣の本

    2023-05-03 16:04  

     GWはいかがお過ごしですか? コロナ明け久々の旅行をお楽しみの向きもあるでしょう。 また、まとまった休みは読書にも最適。 いつも億の近道に寄稿している執筆陣の本を読んでみるのも一興ですね。 各氏のエッセンスを楽しみください。 ちょうどamazonで「GW 本のまとめ買いキャンペーン」開催中のようです。 https://amzn.to/3LsweR5 5~9冊:最大5% 10冊以上:最大10% 山本潤 初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略  1%の人が知っている99%勝てる株が見つかる本  投資家から「自立する」投資家へ  マンガ ファンダメンタルズ分析 入門の入門  インベストメント―米系バイサイド・アナリストの投資哲学と投資技法  石川臨太郎  資産を作るための株式投資 資産を遺すための株式投資~余命宣告を受けた「バリュー投資家」の人生最後の教え  マンガ 投資力を育てる魔法の
  • PBR1倍の東証改革に思う

    2023-04-27 13:01  

     「PBR1倍割れは経営の怠慢である」という主張に同意しかねる経営者は多いと思います。 PBRは簿価ベースのBPS(一株純資産)と株価との対比ですので、簿価がどうなっているのかは企業ごとに違うわけですから。1990年に起業した会社はデフレで資産価値が棄損しているでしょうし、1900年に起業しそのまま土地を洗い替えしていないような会社ならば実質的な資産価値は簿価を超えるでしょう。 同時に、そうしたことと無関係に「PBR1倍割れはけしからん」と言わざるをえない東証の立場もよくわかるのです。 東証も苦しいのです。 なぜならば彼らはインデックスの付加価値の底上げをしたいわけですね。 1年ちょっと前にプライム市場をつくったものの、東証1部とあまり顔ぶれが変わらなかった。 中途半端な市場を新しく作ってしまっただけだったのではないか? そのような外部の批判にさらされたのです。 そこで東証は上場先にPB
  • 異文化をマネジメントする大変さ

    2023-04-20 10:40  

     マーケットは案外強く、バックミラーの業績の悪さにフォーカスが当たらないところを見ると、もしかしたら、出来過ぎと思う人も多いか。 たとえばアップルは1-3月のPC販売が激減。TSMCもコンセンサスには届かなかったが、地合いや株価にはさほど影響なかった。 安川電機も4Q受注は弱かったが特段、材料視されなかった。 カーボンゼロ、低消費電力へとインフラの総とっかえ需要があるので、景気の谷があるようには思えない。人々が前向きな気持ちになっている限り、過度に懸念はいらないのではないかと思うが楽観的すぎるか。 さて、本日は、経営のお話。 グローバル経営における難しさとして異文化コミュニケーションがある。 エンゲージメントをする上で、海外の人材と日本本社とのコミュニケーションの重要性がわかってきた。 たとえば海外に進出する日本企業は多いが、彼らの海外が上手くいかないときがある。 海外事業は現地マネジメ
  • ESGスコアに思う

    2023-04-13 21:28  

     今週は、みっちりとESG評価に強いリンクスリサーチの小野社長からあるべきESG評価について意見を伺うことができました。 欧州大手企業のESGスコアは総じて高いのですが、なぜ高いのかはHPなどからレポートを読み込む作業も必要になります。ブルームバーグやロイターですぐにとれるデータも多いが結果しか載せていないのです。個々のユニークな事例こそがストーリーとして響くわけです。ストーリーとして響けばエンゲージメントの際にも投資先経営者に響くかもしれないと思うのです。 例としては、ノボ・ノルディスクはデンマークの大手製薬会社があります。 たとえば彼らの採用基準をみると、男性45%で女性45%とある。 残り10%はLGBTが活躍できる余地を残している!!!! さらに、養子縁組を行って里親となった社員には育児休暇が認めるとある!!!! こうした素敵な事例をわたしたちは取材先の企業にも話していきたい。 
  • 年度末に思う

    2023-04-06 14:13  

     人は情熱を失っていない時間だけが真に生きている時間ではないか。 仕事もこなすだけの作業ならばそれは時間を切り売りしているだけで生きたことになるのか。 真に生きるためには情熱を持ち続けて意義あることに果敢に挑戦したい。 そうやって、私は日々深く反省しているのです。 生きる上で次に大事なものは覚悟。 たとえば、ある上場業務スーパーがあるが、彼らは食品工場を自社で多数を有する製販一体型の企業です。インフレ前は冷凍うどん5玉で百円台の価格でしたね。圧倒的な価格と量で消費者から支持を得ているのです。 通常、小売はメーカーを下に見て、返品も平気でします。ところがそれをしない。売れなければ自分でつくった自分が悪い。自社の損失となります。 リスクを受け入れ、覚悟を決めているわけですね。 本当によいものを開発し、圧倒的な商品性を持たせて販売する。リスクを軽減するためには努力に努力を重ねるしかないわけです
  • 生き方としての投資家モデルの誕生

    2023-03-30 11:25  

     米国10年債利回り3.4%台へ低下。信用不安。依然としてくすぶる展開。 米国債利回り過去10年をみれば3%台は2014年に一回、そして長期の景気拡大の終盤であった2018年。 ついでロシア侵攻の2022年-2023年現在まで。 今回はロシアによる石化資源の供給制限、ウクライナの穀物の輸出制限、コロナ蔓延による港湾労働者不足などでコストプッシュ型のインフレが生じた。 長期債利回りは一時4%をつけたが、その後、現在の水準に落ち着いた。 加えて、通常ならば衰えるはずのインフラ需要は衰え知らず。 カーボンニュートラルにより生まれる膨大なビジネスチャンスがゆえに企業の投資意欲はおそらく人類史上で最も高位にある。 世界中で軍拡が起こっている。本当に残念なことではある。 これも中露陣営と西側との2極体制の区別が明確に。 それぞれが地産地消を目指すため、半導体を中心にして最先端テクノロジーの誘致合戦が