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為替市場動向~FOMC、年内利下げは10月で終了?~
2019-11-02 23:0310月も最終週になり、今週のトピックは、米国の利下げ実施が予想されるFOMC、そして、その結果に続いて翌日行われるのがBOJ会合です。一部ではマイナス金利の深堀りを予想する向きもあるものの、現状維持が過半数という調査結果(ブルームバーグ)。もしも、少数予想の金利深堀りが出たとしたら、多少のインパクトはあるでしょうが、限定的と推測します。 今回のFOMCでの0.25%の利下げは既に市場では織り込み済みとみられ、(1.5~1.75%への)利下げ確率は95%。前回の会合の時には年内あと1回とのコメントがあったので、年内はこれでお仕舞いと見るのか、直近調査では12月の利下げ確率は3割ほどです。 気になるのは、今回のFOMCでの利下げを織り込む中、米国の長期金利は上昇していることです。月初の10年債は1.635%でしたが、直近は1.83%。長短金利差も順イールド。注目されてきた2年VS10年差も、 -
市場潮流
2019-06-12 01:03今週(6月3~7日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で283円52銭上昇し(率にして1.4%の上昇)、2万884円71銭で取引を終えました。実に、5週ぶりの上昇です。 週前半の3日(月)は、前週末比190円安となり、前週から4日続落となりました。米国と各国の貿易摩擦激化への懸念、円高・ドル安の進行などが嫌気され、2月8日以来、ほぼ4カ月ぶりの安値をつけました。 続く4日(火)も前日比2円安と小幅ながら5日続落。しかし、5日(水)は6日ぶりに反発し、367円の大幅高となりました。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が利下げを示唆したことで、米株式相場が大幅に反発したことを好感しました。 6日(木)は2円安と小反落しましたが、7日(金)はNYダウが4日続伸したことを受け、110円高と反発しました。 7日の日本時間夜に発表された米国の5月の雇用統計は、失業率が3.6%と事前予想と同水準 -
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2018-09-11 15:49
今週(9月3~7日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で558円9銭下落し(率にして2.4%の下落)、2万2307円6銭で取引を終えました。3週ぶりの下落です。 貿易摩擦問題、新興国経済への不安などから、結局、3日(月)から7日(金)まで5日間の続落となりました。 週初は、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で、米国とカナダが妥結できなかったことで、貿易摩擦問題への懸念が改めて浮上。中国・上海総合指数の下落、台風21号による関西国際空港の閉鎖に伴うインバウンドの減速懸念、北海道で発生した地震の影響への警戒なども重なり、続落して終わりました。 本日発表の米雇用統計は堅調な内容が予想されますが、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを拡大するほどの内容にはならないものとみられます。トランプ米大統領は通商問題で対日圧力を強める内容の発言をしており、来週は外為相場で円高圧力が強まる -
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2017-10-11 00:09
今週(10月2~6日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で334円43銭上昇し(率にして1.6%の上昇)、2万690円71銭で取引を終えました。4週連続の上昇です。 2日(月)から6日(金)まで5日間続伸しましたが、これは今年初めて。16年12月16日までの9日続伸以来の連騰となりました。 米国の堅調な景気を背景とする株高、為替相場での円安の進行などが支えとなりました。 5日の騰落レシオ(東証1部、25日移動平均)は119.61ですから、やや過熱感がうかがえます。 5日(木)はさすがに高値警戒感から国内の機関投資家中心に利益確定売りが目立ち、東証1部の売買代金は概算で1兆9940億円と9月11日以来、約3週間ぶりに2兆円割れとなりました。 米国、中国の景気は拡大基調が続いていますが、国内景気の拡大も8月で57カ月間となり、1965年から70年までの「いざなぎ景気」に長さで -
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2017-04-11 19:34
今週(4月3~7日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で244円63銭下落し(率にして1.3%の下落)、1万8664円63銭で取引を終えました。4週連続の下落です。 3日の日経平均株価は反発。新年度初日の上昇は5年ぶりです。 その後は、ロシアの地下鉄爆破事件、北朝鮮問題など地政学リスクの高まりに加え、米国の新車販売台数の減少などを受けた米国景気への楽観的な見方の後退などもあり、6日には2カ月半ぶりに年初来安値を更新。7日は朝方、自律反発を狙った買いが優勢でしたが、米軍がシリアに向けてミサイルを発射したことで、円高・ドル安が進行。日経が下げる場面もありました。 本日発表予定の3月の米国の雇用統計も底堅い数値が発表されるとの予想ですが、予想通りになったにしても、市場のセンチメントの好転につながるとは思えません。 ただ、国内機関投資家を中心に待機資金は豊富です。日銀のETFの買い -
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2016-10-17 13:57今週(10月11~14日)の国内株式相場は、日経平均株価が週間で3円71銭下落し、1万6856円37銭で取引を終えました。 米労働省が7日に発表した米国の9月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比15.6万人の増加となり、市場予想を若干下回りました。ただ、底堅い水準ではあり、米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げを実施する可能性は依然高いといえます。 東京市場は、10日(月)は祝日で休場でしたが、11日は欧米の株高、原油高などを好感した買いが入り、日経平均株価は9月7日以来、約1カ月ぶりに1万7000円台を回復しました。しかし、その後は利益確定売りに押されて2日続落。14日は円安などを好感して戻しました。 大詰めを迎えている米国の大統領選は、共和党候補のトランプ氏の失点が目立ち、民主党候補のクリントン氏の優勢が目立ってきた印象です。「トランプ当選」に伴う不安感は今後後退して -
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2016-10-12 00:54今週(10月3~7日)の国内株式相場は、日経平均株価が週間で410円25銭(2.5%)上昇し、1万6860円09銭で取引を終えました。 ドイツ銀行を巡る懸念がやや後退したことに加え、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利上げ観測の高まりなどから、外為市場で円安・ドル高が進行。輸出関連株を中心に堅調な相場展開となりました。 先週、「原油市況の一本調子の上昇は難しい」と申し上げましたが、原油価格もWTIで一時50ドル/バレルに乗せる動きとなりました。 本日は、米国で9月の雇用統計が発表される見通しです。市場予想の中心は、非農業部門雇用者数が前月比で17万人の増加となっています。これが上振れするようであれば、円安・ドル高傾向がさらに強まるものと予想します。 一方、大きく下回るようであれば、期待が先行しただけに、円高・株安に振れるのはやむなしといったところでしょうか。 (水島寒月) -
米雇用統計と労働生産性
2016-08-15 20:327月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が25.5万人と予想の18万人を上回る強い数字となった。6月分は29.2万人、5月分は2.4万人に上方修正され2ヶ月で1.8万人の増加となった。 失業率は4.9%と予想の4.8%を上回ったが、労働参加率は62.8%と前月から0.1%上昇した。パートタイマーを含むU6失業率は9.7%と前月の9.6%から上昇した。 時間当たり平均賃金は25.69$となり前月比0.3%、前年比2.6%上昇した。 今回の米雇用統計は総じて強い結果となった。 数字を受けて12月の利上げの織込み度はFEDWATCHによると34%から46%に上昇した。2年債利回りは前日の0.647%から0.7261%に、10年債利回りは1.502%から1.5902%に上昇した。 利上げの可能性がやや高まったが、ダウは191ドル上昇した。 今回の雇用統計は良い数字となり2ヶ月連続で改 -
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2015-10-06 14:35今週(9月28日~10月2日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で155円38銭下落しました。 週初には9月期末の配当権利落ちを迎え、利益確定を目的とした売りが優勢になったほか、中国景気の減速感が強まったことなどで、29日は前日比714円 下落の1万6930円で取引を終了しました。30日以降は売られすぎの反動、中国景気に対する過度な悲観論の後退などで3日続伸しました。 10月2日に発表された米国の9月の雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比14万2000人の増加にとどまり、市場予測の平均値(20万人)を大幅 に下回りました。これにより、米連邦準備理事会(FRB)の年内の利上げが困難になったとの見方が増加しているようです。 一方、国内では日銀が消費者物価上昇率の見通しを下げるとの観測が広がっています。15年7~9月期のGDPが4~6月期に続いてマイナスになるとの観測も浮上しており、 -
市場潮流
2015-09-07 14:20今週(8月31日~9月4日)の東京株式市場は、日経平均株価が、週間で1344円16銭、率にして7.02%下落しました。週間の下げ幅としてはリーマンショック後の10月以来、約7年ぶりの大きさとなりました。 抗日70周年記念パレードの開催により、中国市場は休場となりましたが、中国経済に対する懸念が高く、米国の8月の雇用時計(4日発表)を控えたポジション調整もあり、大幅な下落となりました。 米国の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比17万3000人の増加となり市場予想平均(21万8000人の増加)を下回りました。米国の雇用情勢は堅調な推移と評価できますが、予想を下回ったことは微妙な情勢といえます。 米国の景気が堅調に推移することは、日本株にとり大きな支援材料ですが、新興国にとっては、米国の利上げが近づくことによる投資資金の流出、通貨安などのデメリットにつながります。 内外の株式市場は神
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