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市場潮流

2014-12-22 15:41
    今週(12月15~19日)の東京株式市場は、日経平均株価で249円、率にして1.4%上昇しました。

     14日に実施された国内の総選挙では、与党が議席の3分の2を占め、圧勝。自民党の獲得議席は事前の予想報道に比べ、やや少なかったとはいえ、安倍首相の解散の目的は十分に達成されたものといえましょう。


     週前半は、原油価格の急落に伴うロシアの通貨ルーブルの下落などに伴う金融資本市場の混乱のへの懸念から売りが先行しました。しかし、16~17日の FOMCにおいて米FRBが政策金利の引き上げ時期を慎重に模索するスタンスを維持したことを好感してNYダウが今年最大の上昇となったことを受けて日経 平均株価も急伸。18日、19日の2日間で約800円の大幅上昇となりました。

     今後も短期的な調整は予想されますが、安倍内閣の政策、企業業績、株式需給、企業の株主還元に対するスタンスなど、いずれをみても、株高を示唆する材料に満ちています。


     原油に加え、鉄鋼原料(鉄鉱石、原料炭)に関しても、主要な生産企業は生産水準をキープしています。市況の低下を生産数量増、コスト削減で補い、生産シェアを拡大する意向です。このため、今後徐々に弱小生産企業の廃業が進む見通しです。

     一方で、中国、インドなどの鉄鋼生産は増加をたどるため、2017年頃には再び需給が逼迫するとの予測がなされています。安倍内閣は消費再増税を17年4月に先送りしました。その頃には、エネルギーコストが再び上昇に向かう可能性があるわけです。

     日銀の「出口戦略」も取り沙汰され、増税、金利上昇、エネルギーコスト増がほぼ同時期に発生する可能性があります。ただ、少なくとも、15年から16年にかけては、株式投資にとり、好環境が続くと予想しています。


    (水島寒月)

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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