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記事 22件
  • 業界地図をみよう

    2023-09-14 19:50  

    「8月といえば?」 この質問を子供たちにすれば、「夏休み!」「海!」「かき氷!」という言葉が出てくるでしょう。 投資家にとって、8月は「夏枯れ」といいたいところですが、以下の楽しみがある月です。「業界地図の発売日」 四季報や日経から業界地図が発売されます。 業界地図を買ったら、子供に業界の話をしましょう。 たとえば、鉄鋼業界の話をするなら、景気の話だけでなく、鉄鋼業界がCO2の排出削減に取り組んでいることなどもお話しすることが大切です。 鉄鋼という言葉だけを聞くと「別に鉄に興味ない」という子でも、環境関連企業、という側面を見ると、興味を持つ子は増えるのではないでしょうか。 野球が好きな子であれば、球団保有の企業が業界でどのような立ち位置なのか、というお話をすれば、会社に興味を持つのではないでしょうか。 スマホの部品となっているガラス業界、半導体業界についても話をすることで、子供たちの視野
  • 東大生と京大生への講演 その5

    2023-09-14 19:42  

    「アナリストよ、歴史家のように記述し、科学者のように分析し、芸術家のように共感し、哲学者のように思考せよ。」 2015年に東大生と京大生を相手にアナリスト業務について講演したことがありました。その講演内容をメモってくれた東大生のA君がいました。 8年前のものですが、懐かしく想い紹介します。■12■株価の理論 さて、準備体操の説明が終わった。ようやく、株の理論のことを述べよう。 まず、バリエーションに触れよう。アナリストが最初に習う理論は、配当割引モデル(DDM)である。DDM:P=d0*∫[t=0 to t=N]exp{(g-r)t}dt DDMは、r-gを一組にしたもの、だからr-gをひとつの説明要因と見なせる。後は配当の継続期間によって説明される。 この継続期間をNとする。r-gやNの2つだけを決めれば、DDMによって、理論株価が算出できる。■13■DDMの普及を阻害するもの 残念な
  • 株式の上値が重い理由

    2023-09-13 21:57  

     初めに。 子育ても軍事も医療も・・・、日本政府は財源の目処も無いままに新たな政策を打ち出すことに慣れてしまったようです。巨額なコロナ予備費(麻薬)にどっぷりと冒されてしまったのか。財政を云々する以前に、安易に金(国民からの借り入れ)に群がる政治家の姿に将来の亡国を感じざるを得ません。 マスメディアもだらだらとニュースを垂れ流すだけですから役に立ちません。 これらこそが円安(日本売り)の根源的な原因と感じます。 さて、7月に入って以降、国内株式市場の上値が重くなっています。 恐らく現在程度の円安が続きそうな事と、中国市場などからの資金移動で日本株は循環物色が続きそうな雰囲気ですが、中々強気になれない気分でもあります。 日本市場については沢山の識者がおっしゃる通り、各企業の業績向上策や割安企業の株価対策、株主還元策などが重要なことは間違いありませんが、その一方で、株式市場が活性化するために
  • 有料メルマガライブラリから(492)「運が良くなってきた時には、その流れにのることが大切」

    2023-09-11 15:55  

     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。=コラム「運が良くなってきた時には、その流れにのることが大切」= (有料メルマガ第225回・2013/4/30配信号)※注 2013年4月現在の内容ですので留意下さい。【前略】 投資でも人生でも、運の流れの変化を感じとれることがあります。特に自分が真剣に取り組んでいることについては、そんなことが起こりやすくなります。 学生時代にマージャンなどをしていたときには、運の変化を実に強く感じました。また、運が良いときにも、下手なことをしたために運が一気に悪くなることも良くありました。 アベノミクスが始まるまで
  • 楽観的投資家求む

    2023-09-08 13:17  

     株式投資の心得は人それぞれで異なるのかも知れません。基本的には株価の変動は企業の業績変動に従って続いていきますので、業績の先行きを楽観的に見るのか悲観的に見るのかで取り組み方が異なります。 企業の業績成長には前兆、予兆があり本格化する局面があります。まずは企業の先行きを楽観的に見て、リスクテイクした皆さんはしばらくはその行方を見守ることになりますが、なかなか成果が上がらない場合は、諦めて売却することになります。 投資家の耐久期間は半年間でしょうか?1年間、3年間、5年間でしょうか? 中には5年以上もの期間、株価の下落が続いてしまうケースもありますがよほどのことがない限りは5年以上もの間、放置され続けることはなく、必ずと言って良いほど再び上昇局面を迎えることになります。 基調として右肩上がりの銘柄を見出したら投資するのが最も成果の上がる手法ですが、基本的には楽観的に物事を見ておられる投資
  • テレビ局は投信会社?

    2023-09-08 13:09  

     拡大NISAが来年から始まるということで何か有望な銘柄はないかとのある有名雑誌からの質問に回答させて頂きました。 定番はトヨタやNTT、JTなどですが、これよりも小ぶりな読者受けしそうな銘柄も挙げてみました。その筆頭は日本テレビホールディングス(9404)ですが、同社は市場ではオワコンのメディア会社として低評価されて株価が長期に低迷。本年1月には1003円という安値をつけました。 現在は1370円台ですので安値からは3割程度の上昇となっておりますが各指標を見ると予想PERが9.6倍、実績PBRが0.42倍、配当利回りが2.7%の水準ですので低評価に留まっております。 今期一応増益を見込んではおりますが、1Qは営業減益となり、まだ不安感が残っているためと推察されます。 バランスシートでは1Q末現在、現預金と短期有価証券合わせて921億円を保有。これに投資有価証券を5117億円、土地を17
  • 富裕層2

    2023-09-07 23:21  

     緊張感が欠如した自民党からは次々と情けないニュースが流れ出てきます。 そもそも政治家の海外研修や視察など、国、地方を問わず、どれもが慰安旅行と批判されているにもかかわらず続けていることに呆れます。21世紀になっても1970年頃の金満農協の海外旅行と同じことを繰り返しているのですから。慰安旅行のお世話をさせられる外交官の人達も嫌になっていると聞きます。 加えて原発処理水の海洋放出について。 筆者は専門家では無いのでIAEAを信頼するだけですし、他国の原発から放出される処理水より安全だと言われている故に余計なことを気にすることもありません。 中国が買わないなら、折角の機会ですから(価格が下がるなら)高級な魚介類を存分にエンジョイしようと考えています(笑)。中国人が魚介類を避けるようなら仕入れが下がることで日本の水産会社のマージンも増えそうです。 気になる人は無理に食べなくてもいいし、政府は
  • 東大生と京大生への講演 その4

    2023-09-07 23:19  

    「アナリストよ、歴史家のように記述し、科学者のように分析し、芸術家のように共感し、哲学者のように思考せよ。」 2015年に東大生と京大生を相手にアナリスト業務について講演したことがありました。その講演内容をメモってくれた東大生のA君がいました。 8年前のものですが、懐かしく想い紹介します。■10■真の学力を備える 一流のアナリストになるには、情緒は必要だ。だが、それだけでは不十分だ。 アナリストには真の学力が必須だ。 何かを論理的に理解しなければならないとき、わたしは数学や物理や工学の力を借りる。世の中というものは、そもそも、簡単に理解できるようなものではない。むしろ、世の中とは、ほとんど、人間にはわからないものであろう。 だから、新聞や雑誌やテレビなどで、誰もが理解できるように工夫されて書かれた媒体に接しているなら、最後まで物事はわからないままであろう。 世の中には人生をそれだけに費や
  • 今年のオークネットはなぜか大人しい

    2023-09-05 18:35  

     環境問題への取り組みが世界経済にとっては必要不可欠となる中で、各企業も具体的に何らかの形で取り組む方向性を私たちに示すのが当たり前になって参りました。 前回取り上げました熊本県山鹿市に本社を置く、Lib Work(1431)では住宅建設に伴う二酸化炭素排出量を把握して提示する仕組みを業界に先駆けて導入したそうですが、このような取り組みに国内外を問わず多くの投資家が関心を持ち評価する時代になったことで株価の形成もかつてとはかなり異なったものになってきたと考えられます。 リデュース、リユース、リサイクル、いわゆる3Rは私たちの社会にとって当たり前のように定着した取り組みです。 株式市場ではこの潮流に沿ったビジネス展開を行っている企業に関心が向かっています。 例えば2つの上場ガラス瓶会社(日本山村硝子、石塚硝子)の株価はこのところ勢いよく上昇しております。飲料瓶容器はまさにリサイクルの典型的
  • 有料メルマガライブラリから(491)「大きく下げた時に備え、投資する銘柄を調査しておく我慢の時」

    2023-09-05 18:34  

     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい=コラム「大きく下げた時に備え、投資する銘柄を調査しておく我慢の時」= (有料メルマガ第337回・2015/7/7配信号)※注 2015年7月現在の内容ですので留意下さい。【前略】 もしこれから日本株にもバブルが発生するなら、含み資産株は必ず少しは持っておくべき銘柄だと考えています。 私は長谷川慶太郎先生の最近の著書のように『30年に一度のチャンス 株価上昇はまだまだ続く!』というほどは、強気ではありません。しかし日本株の上昇の本番はこれからだという思いも強いです。 まだまだ企業業績が増加していることに