閉じる
閉じる
×
有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「しっかりと業績の状況を見極めてセル・イン・メイに備える」=
(有料メルマガ第379回・2016/5/2配信号)
※2016年5月現在の内容です。留意してお読み下さい。
【前略】
― 世の中では『セル・イン・メイ(5月に売れ)』というアノマリーがあります。しかし業績が伸びていくことが確実に見えている企業の株価がアノマリーで売られたら、この安く買うチャンスを掴んでおくことで将来の利益を増やすことができるので、しっかりと企業のファンダメンタルズを把握しておきたいと考えて日々努力しています。 ―
ミスターマーケット(=投資家の総意という意味で使っています)は、経験則に従うことも多いので、いままで必要以上に下げている日本株が、更に5月には売り込まれるかもしれません。
しかし経験則に逆らってみることも自分の運用頭脳を鍛えることになります。私は株価はどう動くかは読めないが、業績を予想することは十分に可能だと考えて準備しています。
しかし新たな買いを実行するには決算短信を確認してからでも充分に間に合うと考えて、思惑で決算発表前に買うことを我慢しようという努力も続けています。
株式市場には、理論では明確な説明ができないものの、よく当たるといわれる経験則というものが存在します。これをアノマリーと呼びます。
『セル・イン・メイ(5月に売れ)』もこのアノマリーの一つです。相場には人の心理が大きく作用しますから、金融工学的な理論だけでは説明がつかない現象がしばしば発生します。したがって、こうしたアノマリーを意識して投資をすることは意外と重要です。
ミスターマーケットは経験則に従うことも多いからです。
しかし、こうしたアノマリーは、明確な定義がない分、時代や環境によって、その意味が次々と変わったりしますから、実際に活用する場合には注意が必要です。
『幸運の女神さまは細部に宿る』とも言われています。幸運の女神さまの合図は、わずかな変化に現れることが多いことから、このように言われているのだと考えています。
そして『幸運の女神さまは、一番努力して準備をしたものに舞い降りる』とも言われています。
つまり細部に宿った幸運の女神さまのウインク(=合図)を見逃さない能力を鍛えることも、重要な準備の一つだと私は考えて実践しています。
(中略)
日本株に投資する投資家の好みは偏っており、常識的には考えられないような動きをしています。したがって、フライング投資のリスクはますます高まっています。
特にアノマリー的に株価が下げることが多い5月には、慎重に投資行動を行うほうが良いと考えています。
新しい購読者もおられるので、過去に書いてきた重要だと思っていることを繰り返しておきたいと思います。
私も若かりし頃は『ガツガツガッポリ稼ぎたい。』『とにかく早く大きく稼ぎたい。』と思いながら株式投資を行っていました。
そう思いながらも臆病な性格なので、用心をしすぎた、へっぴり腰スタイルで株式市場と向き合っていたので、それほど早く大きく稼ぐという夢は、実現することができませんでした。その代り、株式投資から強制退場をくらうような致命的なダメージをうけることもありませんでした。
多くの幸運に助けられて、株式投資でも着実に利益を積み重ねることが出来て、その稼ぎを勝ち逃げさせて、賃貸不動産投資や私設年金に資金をシフトしていたので、60歳から私設年金を受け取ることが出来るようになってきて、現在の物価レベルなら株式投資に依存しなくても『ホッコリと生活を楽しむ』ことが可能な状態を作り上げることができました。
(中略)
内需100%の企業で財務内容も良く、低PERかつ低PBRかつ自己資本比率が70%も80%ある企業が増益修正を発表しても株価が上がらないなら、まだ良いのですが下げてしまうことも良くあります。何を基準にして投資判断を行っていけばよいのか迷いが生じます。
過去の経験から考えると、一時的にこのような状態が続いても2年から3年くらいのスパンで後から見直すと、やはり低PERかつ低PBRかつ自己資本比率の高い企業の株はいつのまにか大きく上げていることが多かったことも忘れてはいけないと考えています。
(中略)
自分が信用取引を行っていなくても、自分以外にも大きく相場を張っており破綻に近い人々が生き残るためにロスカットの売りを出してきたことで、株価が連鎖して下がり、多くのレバレッジ投資家の売りを誘発させます。
そのために現物で投資するだけの、より安全な株式投資(=どんなに損をしても投資元本額の範囲までの損失であるという意味です)をしており、どんなに割安な株に投資していても、リスクオフで株式市場から逃げ出す投資家たちの影響を被ります。
そのとき本質的な企業の価値より、瞬間的に大きく下げたバーゲン価格で、株に投資するためには、普段から投資対象の企業の本質的価値をしっかりと確認しておくことと、資金的な余裕を持っておくことが必要になります。
『セル・イン・メイ』で株価が下がる銘柄があり、その銘柄がもし、投資する価値が高いと判断できている割安な銘柄であるならば、今まで以上に安く投資できるチャンスになります。
投資環境の悪化でリスクオフとなった市場では、多くの企業の株が、その企業の『本質的価値』とは違うバーゲン価格まで下落することが多いです。
その時に買いたい株と同じように下げている自分のポートフォリオ銘柄を処分して売って(=買値からはかなり上げており含み益となっている場合もあれば、買値より下げて含み損となっている銘柄もあります)資金を作ろうとするならば、どの株を売るかの判断を短期間に下さなければならなくなります。
当然のことですが、現在持っているポートフォリオ銘柄も自分が厳選して選んで投資した、色々な意味で割安なバリュー株がほとんどです。市場で一時的についてしまったバーゲン価格と比較して『本質的価値』が高い企業ばかりです。
そのような株を売っても欲しい、より割安な株であるかどうかの判断も瞬時に行わなければなりません。普段から自分のポートフォリオ銘柄を評価しなおしておくという作業(=準備)も必須事項です。
そして投資の判断を行って実行した投資の結果が、自分が予想した動きとは逆で売った株が上がって、買った株が下がるという、ダブルパンチの損の往復ビンタ(=値上がり益の喪失と、買った株の含み損の増加)というダメージを被ることも多々起こります。この状態が一時的な場合もあれば、長期間継続してしまう場合もあります。
過去の長い経験が生きる時もあれば、まったく想定外のリスクが発生して、自分の思惑を吹き飛ばす事態が起きてしまうことも起こります。
(中略)
毎年のアノマリーの『セル・イン・メイ』で生じるような下落くらいで心臓が縮んで身動きが取れなくなるような軟弱な精神力は、すでに持っていません。投資に使う心臓には、十分すぎるほどの毛が生えました。
しかし、どんなに図太くなろうとも、なるべく自分が投資している投資資産の金額を減らしたくないという思いは当然のごとく強く維持しています。
そのためには3月本決算銘柄に投資を行うならば、その企業の新年度の業績予想を確認し、かつ、その企業の研究をしっかり行ってから投資行動をスタートする。決算発表前に思惑でフライング投資などしなくても、十分に間に合うと考えています。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
■□この有料メルマガの全文が読めます!
東洋機械金属(6210)の詳細レポートと、コラムの構成です。
以下のリンクからどうぞ。(一部無料で読めます)
こちらから ⇒ https://bit.ly/rin20160502
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)