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記事 32件
  • 低迷してきた株にも曙光

    2023-11-09 13:43  

     過去2,3年前の高値やIPO後の高値から半値以下に低迷する株がごろごろと存在する昨今の株式市場。そんな銘柄を持たれている皆さんは毎日、私が持っている株はどうなるのかだろう?と思われているのかも知れません。 現在の株式市場における物色のコアが外国人や機関投資家といった大きな資金を運用する主体によるものなので、これはある意味致し方ないのです。 株価の変動は基本的には業績の変化によってもたらされますので、業績が向上する銘柄に的を絞れば運用成果は高まることになるはずですが、それとともに需給要因が影響してくる点にも留意しておく必要があります。 日本ではこれまで長期間にわたり、低金利、マイナス金利の状況が続いてきましたので、そうした状態に慣れてしまいました。国民の多くはデフレ経済の下で生活を営んで参りました。そうした社会の枠組みの中でビジネスを成功させて成長を遂げてきた様々な企業が大きな事業規模の
  • 秋のイベントから

    2023-11-06 22:16  

     この秋、コロナ禍で止まっていた様々なイベントが再開されて皆様も足を運ばれているのかも知れません。私も先週は幕張メッセなどのイベント会場に足を運ぶことができました。 幕張メッセではメタバース総合展に足を運びました。 このイベントはコロナ禍で開催が止まっていた訳ではありませんが、以前から交流のあるメタバース関連企業ベンチャーであるメタバースジャパンが出展しているということもあり、訪ねた次第です。 会場では同時開催のブロックチェーンEXPO、量子コンピューティングEXPO、AI人工知能EXPOなどの展示もありましたが、特に時間も限られており、上場企業の展示を特に関心を持って見て参りました。 一番関心が高かったと思われたのはマクニカで、その展示スペースの前ではプレゼンの最中に大勢の皆さんの人垣がありました。 今回同社は量子コンピュータ、AI関係で2つの展示ブースを開設。一つは製造業での検査工程
  • 耐える局面

    2023-10-30 22:34  

     短期投資家の手仕舞売りや換金売りに株式市場の中でもグロース市場には冷たい秋風が吹いているようです。 日経平均やTOPIXも引き続き調整色を強めていますが、実際に強烈な調整に見舞われているのはグロース銘柄です。主力銘柄の多くはまだ高値圏にありますが中小型株の多くは値が消えており安値追いを余儀なくされています。 今年は東証の低PBR是正要請が株式市場に適度な刺激を与え、市場の潮流を醸成したと言えますが、そんな是正要請が効果をもたらすのであれば、今の中小型企業の経営者に株価を何とかしろとでも言えばまともな株価形成になるのではないかと思えるぐらいです。 特に直近のIPO銘柄は軒並み公開価格を割り込み、市場参加者も諦めムード。それでもまた復活するだろうと期待する向きもありそうですが、皆様のお考えはいかがでしょうか? 3つ指標のうち、今年はPBRが1倍割れとなっている多くの銘柄に関心が向かいました
  • モノづくり企業の新たな挑戦

    2023-10-30 22:33  

     本誌でも時々取り上げて参りました福岡に本社を置く金属加工を中心にしたモノづくり企業として創業以来積極的な事業展開を行ってきた日創プロニティ(3440)が先週、アナリスト協会主催の決算説明会に登場。 8月本決算についての説明を石田社長とIR担当役員の諸岡取締役で行いました。 石田社長は創業者からバトンタッチした2代目。諸岡取締役は銀行出身で社長の片腕的存在です。 これでアナリスト協会での説明会は2回目ですが、前回よりも今回の方が参加者が多かったとの印象です。 同社は加工の総合商社を標ぼうしており、自社の大きな工場を福岡と福島に置き、金属加工をメインに行っているほか、数年前にM&Aで最初にグループ入りした群馬県所在の吾妻ゴムではゴム加工も行っています。 かつてはソーラーの架台特需で3期間で50億円もの利益を計上。この蓄積資金をM&Aや設備投資に充当しながら業容を拡大してきました。 現在グル
  • ベトナム特派員報告

    2023-10-20 12:13  

     億の近道では編集長が出張されたインドからのメッセージが送られたりしたことはあったかと思いますが今回は現在、ベトナムに在住されている四億(ヨンオク)さんからのボランティアの特派員報告をさせて頂きます。 チャイナリスクが意識されてから日本企業は中国への依存度を下げようとしています。生産面では国内回帰の流れがありますし、世界最大の人口を抱えるインドや発展著しいASEANでの生産体制構築があります。 ASEANの中では人口の比較的大きなインドネシア、ベトナム、フィリピンあたりが注目されています。 今回はその中で古くから日本企業が進出してきたベトナムにフォーカスして、現在ベトナム、ホーチミンに在住の四億さんから報告して貰います。 最後までお付き合い下さい。(炎)**************** 億の近道読書の皆さん、こんにちは。 私は一億ではなく四億(ヨンオク)と申します。 億の近道の読書の皆さ
  • ベトナムのダナンに進出した日本のIT企業

    2023-10-19 14:02  

     海の向こうではウクライナとロシアに続き、イスラエルとパレスチナが戦争状態。日本周辺でもそうしたきな臭い話が起こりそうな最近の情勢ですがビジネスの世界でもリスクを回避しようとしている動きが見られます。 台湾の総統選挙を前に台湾有事が取り沙汰されていますが、そうした中でチャイナリスクに備える動きが今ますます盛んです。 日本ではTDK、村田、ニデックなど電子部品産業の中国依存度が高いとされますが、パナソニックなど既に中国から撤退しようとする企業が相次いでいます。その多くはASEAN諸国やインドなどの親日国への進出に努めていますが、その中ではベトナムがクローズアップされています。 但しベトナムも共産国家であり、かつては南北分断の時代があり、米国やフランスが絡んでベトナム戦争が1965年から1973年にかけ勃発したという歴史があります。ですから現在のウクライナ戦争やイスラエルとパレスチナ戦争の勃
  • ショック安相場に備える

    2023-10-10 14:00  

     株価の上昇が続くと油断しがちなのは突然の下げ相場の到来。上げるのが当たり前のような展開にまさかそんな下げ相場がやって来るなど考えもしなかった。専門家と称される人たちも強気の意見ばかりでまさかの下げに備えていなかった投資家があたふたする姿は過去にもあったが、株式相場につきものではあります。 この点は経験豊富な皆さんにとっては当然のことなのかも知れませんが、株式投資を始められたばかりの皆さんにとっては、多少戸惑いがあるかも知れません。 年初から上げトレンドが続いてきた株式相場ですが、来年にかけては日経平均が最高値更新するとの見方が各有力専門家の見通しも示されており、筆者としてもまだまだ弱気に傾く必要はないと思いますが、相場には予期せぬ出来事が生じやすい点も忘れてはならないかと思われます。 世界のマクロ経済は複雑に結びついており、金融や為替相場、景気変動など様々な要因にとって株価の変動も生じ
  • 忘れ去られたグロース市場銘柄

    2023-10-10 13:56  

     株式市場には3900ほどの銘柄が上場して取引されていますが、そのすべての銘柄が上昇する、いわゆる全面高の展開となることは滅多にありません。それぞれの銘柄ごとに活躍の時期は異なり、あれほど人気化した銘柄が何事もなかったかのように忘れ去られることなどは日常茶飯事です。 先日の株式同好会の集まりではアンジェス(4563)の話に及びました。 かつて筆者も同社のレポートを書いたりしたことがありましたし、コロナ禍での国産ワクチン開発で安値375円から4カ月で2492円まで6.6倍になった銘柄で多くの個人投資家の皆さんが高値掴みしたと推察される因縁の銘柄です。 すっかり忘れ去られた銘柄なので今どのぐらいの株価なのかと見てみたら何と95円。それでも時価総額は182億円。創薬ベンチャー特有のR&Dへの投資で赤字が続いていますので仕方ないとは言え、その株価水準には愕然としてしまいます。 データだけ見れば同
  • 珍現象発見

    2023-10-10 13:51  

     生成AIによって世の中が変わろうとする中で今やオールドエコノミーとなってしまった印刷ビジネス会社、名古屋を拠点に活動する笹徳印刷(3958)が9月22日にスタンダード市場にIPOし、上場後7日目にしてPBR0.4倍割れの典型的な低PBR銘柄となってしまいました。 PBR0.4倍割れというのは内部蓄積してきた自己資本に対して時価総額が6割も下回っている状況です。 6月決算で前期は売上高130.4億円、営業利益3.63億円、経常利益5.85億円(受取配当金と受取賃貸料が1億円、1億円近い保険解約金返戻金と合わせ2億円を営業外収益に計上)という業績ですが、決して収益性が高いとは言えませんが、黒字は計上しているといった企業です。 王子製紙などのパッケージ印刷を収益源としており、業績は比較的安定していますが、決して成長性が高いとは言えず、IPOの目的は不明ですが、恐らくは長期保有の株主の要請に応
  • 未来人からの手紙

    2023-10-02 23:37  

     昔の皆さん、こんにちわ。私は未来に生きているごく平凡な無国籍な地球人です。 時々、月や火星へと旅行に行くこともありますが、多くは地球の中で暮らしています。 私が住んでいるところは人口20万人ほどの地方都市で自然にも恵まれ、とても豊かな暮らしをしています。かつて世界中にあった争いごとはなくなり、社会インフラも整い、バイオサイエンスの発展で平均寿命は110歳となり最高齢では150歳という方も暮らしています。 世界は既にAI政府により統一され、問題が見つかるとAIガバナンス機構が働く仕組みができています。 さて、21世紀を生きる皆さんの社会はまだまだ問題が山積しているようですが、私が今生きている地球の幸せは皆さんの努力があって得られています。もちろん問題視すべきことは見出せますが、AIによって大半が解決されるようになってきました。 かつてあった株式市場はDAOというプロジェクト型の様々な組織