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為替市場動向~波乱の後の静けさ~
2019-02-02 10:48昨年後半の動きを引きずって正月波乱で始まった2019年。1月もそろそろ明日で終わります。 更なるリスクオフか?!シナリオは(今のところ)肩透かしを食い、基本、急落からの反発で1月が終わりそうな雰囲気です。株式市場は、昨年末のクリスマスが大底だったと当面は言われる可能性が高そうです。 今後の景気シナリオ悪化がコンセンサスになってしまった感があるので、悪いニュースに驚きの反応をしなくなったのかもしれません。 日経平均年初1月4日終値19,518.17から始まりましたので1月の月足は陽線で終わるものと思いますが、前年同月で見ると下落(昨年1月末の日経平均は23,098.29)、買い戻しによる反発は伴いつつも、上値は重い展開が続くのではないかと思います。 さて、年末年初のリスクオフ相場を緩和したのは、米国FRBのパウエル議長の利上げ休止ととれる発言でした。「辛抱強く観察して、様子を見守 -
市場潮流
2019-01-31 16:45今週(1月21~25日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で107円49銭上昇し(率にして0.5%の上昇)、2万773円56銭で取引を終えました。3週連続の上昇です。 国内主要企業の18年度第3四半期(3Q)決算や減速が懸念される世界景気、米政府機関の閉鎖の影響などを見極めたいとの様子見のムードが強く、週を通じては小幅な動きに終始したといえます。 ただ、週末25日(金)は、海外の短期的な投資家と目される筋からの買いが株価指数先物に断続的に入り、日経平均株価は前日比198円高と上昇しました。 来週は、国内の3月本決算企業の18年度3Q決算の発表が本格化します。 先週も述べましたが、3Q3カ月の厳しい収益状況は、株式相場の昨年末の急落局面で概ね織り込まれたと考えてよさそうです。 米国では連邦公開市場委員会(FOMC、29~30日)が開催されますが、30日の連邦準備理事会(FRB -
為替市場動向~年末年始は外野から観る?~
2018-12-29 10:54
クリスマス・シーズンは欧米の休暇シーズンは、例年、流動性の低下で、乱高下が起こる時が多々あります。しかし、今年の24日、25日。クリスマス当日に、これほどのリスクオフが起こった記憶がありません。 また、例年、欧米では、クリスマスが過ぎると、市場は新しい方向へと舵を切っていくように認識してきましたが、引き続き、リスクオフの流れが続きそうに思っています。特に今年の年末年始は、諸々の不確定要因で、相場がかなり荒れる可能性が高いと思われます。 「観るも相場」と考えた方が良いかもしれません。 このところの動きは、要人の誰々の発言や米政府機関閉鎖等の材料で動いた云々言われますが、土台や背景が揃っていなければ、これほど大きくは動かなかったでしょう。 大きくは、10年を迎えようとしているアメリカ好景気の循環が、後退へと動いていくのではないかという不安で、マイナスの芽ばかりが目に入り、不安の種 -
為替市場動向~米国の長短金利差の行く末~
2018-12-14 01:18
米中貿易交渉の進展を見て、今日の東京株式市場は久しぶりに大きく上昇しました。 一方、為替市場では、英国のEU離脱合意案の議会採決の延期を受けて、メイ首相への不信任案決議の必要人数が揃ったとの報道からポンドが売られたため、全般的にドル買いの流れに。ドル円相場は113円台半ばまで反発しています。 ドル円相場は、リスクオフマーケットでも、底堅い動きで推移。下値での実需買いが推測されます。 さて、年の瀬のあわただしさの中、来週18~19日は今年最後のFOMC(米国の金融政策決定する会合)があり、今年4回目の利上げがあるのかに注目されます。 低金利のサポートによる景気持続を目指すトランプ大統領からは、≪利上げけん制発言≫も聞かれましたが、また、エコノミストによる利上げの確率予想は74%(Bloombergによる)と微妙です。 決定前週に発表される最新のインフレ指標や景気指標も参考にな -
市場潮流
2018-09-25 23:31
今週(9月18~21日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で775円26銭上昇し(率にして3.4%の上昇)、2万3869円93銭で取引を終えました。2週連続の大幅上昇です。 前週末に、2万3000円乗せの原動力になったのは、株価指数・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出に伴う投機資金の動きとの見方をしていましたが、今週は長期的な資金も日本株買いに入ったようです。前週から21日(金)まで、日経平均株価は6日続伸となりました。 米トランプ政権が17日、対中制裁関税第3弾の発動を表明しましたが、関税の税率の上乗せ幅を25%ではなく、年内は10%としたため、貿易摩擦拡大への過度な懸念が薄れ、週初の18日(火)は大幅高で始まりました。 米国株、中国株が堅調に推移したことに加え、20日(木)には安倍首相が予想通り、自民党総裁としての3選を決めたこと、円安・ドル高なども日本株の上昇を -
為替市場動向~半期末、テーマは再び政治に~
2018-07-04 11:15
エスカレートしていく米国発「貿易戦争」進行の中、6月FOMCでは予想通り利上げが決定されました。 その後、6月20日には、パウエルFRB議長は「FF金利(政策金利)の漸進的な引き上げ継続の論拠は強い」と発言。マーケットでは、2018年は合計4回(残り2回は9月と12月?)の利上げを織り込みつつあります。 米国2年債は、2.53%まで上昇。貿易戦争や移民問題などのリスク要因で利回りが低下(質への逃避)気味の10年債との利回りギャップは約0.338%にまで縮小。2007年以来の小さなスプレッド。気になる動きではあります。 米国トランプ大統領による貿易戦争を拡大は、止まるところを知らないように見えます。3月に始まった輸入関税引き上げ発表、6月初めにはEU,カナダにも。日本以外の多くの国は報復関税の導入を検討もしています。対中国への関税措置は、中国からの報復措置行使で、追加関税も検討さ -
市場潮流
2018-03-23 16:25
今週(3月12~16日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で207円31銭上昇し(率にして1.0%の上昇)、2万1676円51銭で取引を終えました。2週連続の上昇です。 前週末の9日(金)に発表された米国の2月の雇用統計の内容を好感し、米国株式が大幅に上昇したことを受け、週初の12日(月)の日経平均株価は前週末比354円83銭高と大幅に上昇。続く13日(火)も続伸しましたが、米ティラーソン国務長官の解任などを巡る米国の政権運営への不安、国内での学校法人森友学園への国有地売却を巡る国内政局混乱への懸念などから週末にかけては伸び悩みました。 世界的に政治の混迷が株式相場の足を引っ張る形となっています。 来週は米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が大きな注目材料です。0.25%の利上げが実施されるであろうことは織り込み済みですが、年内の利上げ(回数など)に関しての見通しに関心が集ま -
市場潮流
2017-12-12 01:08
今週(12月4~8日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で7円95銭下落し(率にして0.03%の下落)、2万2811円08銭で取引を終えました。3週ぶりの下落です。 週初の4日(月)は米国における「ロシアゲート」の再燃、北朝鮮情勢への警戒などから4営業日ぶりに反落。続く5日も米国でのハイテク株安を嫌気し、半導体関連株が下落し、続落。6日(水)はトランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都として認定する方針を表明したことを受けて中東情勢の悪化懸念が浮上。利益確定売りが出て、日経平均株価は前日比445円34銭下げ、今年最大の下げ幅となりました。 しかし、7日(木)は米株式相場の落ち着きを受けて、自律反発狙いの買いが入り、前日比320円99銭となり、本日8日(金)も半導体関連株が戻し、前日比313円05銭高と2日連続大幅高となりました。 今晩は、米国の11月の雇用統計が発表されま -
為替市場動向~10月を振り返っての今後~
2017-11-02 18:07
選挙、台風が駆け抜けた10月も終わり、暦は今日から11月に。 10月前半の為替市場は、月後半に予定されていた日本の衆院選結果、米国のFRB議長人事、ECB理事会が量的緩和策の出口をどう決めていくのかを見極めたいという様子見ムードが続き、その間、ドル円相場は、111円半ばから113円半ば、ユーロ・ドルは1.17~1.18台の狭いレンジ取引に終始しました。 22日行われた日本の衆院選では、与党圧勝の結果となり、それを受けてドル円相場は一時約3か月ぶりに114円台をトライしたものの、115円という節目が意識されると売りに押され、以来113円台での行ったり来たりの動きが続きました。ローソク足で見ると、10月のドル円相場は月初始値が112.51、月末終値が113.63の陽線引けでした。 続いて、26日の欧州中銀(ECB)理事会での政策決定は、事前予想よりもハト派で少々驚きがありました。決 -
市場潮流
2017-06-19 20:56
今週(6月12~16日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で70円00銭下落し(率にして0.3%の下落)、1万9943円26銭で取引を終えました。2週連続の下落です。 週初は前週末に米国株式市場でIT関連株が売られたことを受け、東京市場でも半導体関連株に利益確定売りが出ました。14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて、週半ばも同様の動きが続き、日経平均株価は15日まで4日続落。 FOMCでは利上げが決定されたものの、米経済指標の鈍化から、今後の利上げペースも鈍化するとの見方が浮上。為替相場で円高・ドル安が進行したこともネガティブな材料となりました。 ただ、週末16日は日銀が金融緩和策の現状維持を決めたことで、日米金利差拡大の見方から円安・ドル高が進行。日経平均株価は反発し、一時は2万円を超える場面もありました。 来週は目立った材料のないなか、株式相場、為替
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