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記事 24件
  • バリュー株礼賛

    2016-12-21 00:31  

     日本株の多くは成長株よりもバリュー株に成り下がっています。バリュー株の定義は投資家の主観によって多少異なるかと思いますが、バランスシート上の資産が大きいのに株価の位置が低くて時価総額が自己資本を大きく下回っている銘柄群、つまりPBRが1倍を大きく下回っている銘柄のことだと位置づけられます。  バリュー株はPER、PBR、配当利回りの3つの指標がいずれも市場平均を下回っている銘柄のことだとも言えます。今や銀行株など日本を代表する大企業も軒並みバリュー株に成り下がっています。  成長株という定義は更にあいまいですが、とにかく業績、とりわけ利益が継続的に大きく伸びていく銘柄のことを指すのが基本です。  億の近道の執筆陣も含めて多くの投資家がバリュー株に着目しての投資を基本的に心がけておられるものと思います。私もそうした投資手法に賛成ですが、そこに成長性の視点を加えることで大きな成果が得られ
  • 経営者は夢を語る、投資家はその夢に賭ける

    2016-11-30 02:34  

     投資家は夢を語る経営者にこそリスクマネーを投じる。  PERの高さは夢の大きさの度合いに比例する。  いきなりつぶれる心配がないのであれば企業は収益拡大という夢を追求すべきです。IRセミナーでは経営者が過去から現状までの現実的な話をしますが、夢を語らないとなかなか投資家はついてこない。夢の中身を評価して投資家はその夢にリスクマネーを投じることになります。  投資家は自己責任の下で投資するべき企業を選択し、その企業の株にリスクマネーを投じます。そうした選択に夢の部分は欠かせません。  上場企業は上場していない会社よりも信用度が高く、ビジネスのフロントランナーであり続けないとなりません。  技術力を磨き、新製品を生み出し、サービスを充実させ組織を効率良く拡大させていく方向性を示し、なおかつ業績の拡大を実現できる企業には投資家の評価が高まります。  PERは企業によってまちまちです。夢の実
  • 新興株の調整 その3

    2016-06-06 13:26  
    今週の日経平均株価は前週末比約1.1%の下落。  堅調な米国株や為替の円安方向への推移、消費増増税の延期を受け、週半ばには日経平均が17000円を上回る場面もあった。  その後は為替の急激な円高から輸出企業を中心に利益確定売りが目立ち、日経平均株価は大幅に下落した。  一方、マザーズ指数は続伸。時価総額の高いmixi、そーせい、サイバーダインの上昇等を受けて約4.3%の上昇。  個別では大幅な調整をする銘柄も見られた。  開発中の新薬の臨床試験で有効な効果が確認できなかったことを発表したアキュセラ(マザーズ外国部)は先週木曜日から5営業日連続のストップ安し、高値から約86%下落して1100円で寄り付いた。  その他、調査機関からネガティブなレポートを受けJIG-SAWが2日連続のストップ安するなど、ブランジスタの急落以降、高PER銘柄に対しては大きな調整が入る銘柄が散見される。  先週はト
  • バリュー株投資の心得

    2016-04-06 12:08  
    「この株は低PERの上に、低PBRだし安いなあ。」 と思って投資した株が塩漬け状態となっている皆さんが多くなっているかと思います。  日本株が停滞している理由はこうしたバリュー株が山のようにあって投資家が我慢の運用を続けているからだと私は勝手に想像しています。  億の近道でも過去から現在まで株式コラムの執筆陣が基本的にはバリュー株を取り上げてきたかと思います。  バリュー株の定義は市場平均の評価基準を下回るような圧倒的な割安感のある銘柄ということになります。  例えば教科書的に言うとPERが10倍以下で、PBRも1倍以下、配当利回りなら3%以上となります。  こうしたバリュー株が市場に数多く存在する一方で、成長指向で高いPER、高いPBRでも堂々と売買されているような銘柄もあり、市場は二極化していると思われます。  こうした2つに分類できないボーダーラインに位置している銘柄群や赤字に苦しむ
  • 予想PER5倍以下銘柄

    2015-09-16 00:05  
    昔教わった株の教科書ではPERは10倍が下値メドということでしたが、今はそうでもありません。  市場には特別利益計上で大きくEPSが膨らんでいてPERが異常に低下している銘柄もあり、それを除いた通常ベースのEPSで算定してもPERが4倍台になっている銘柄が散見されます。  このことは皆さんもお気づきかとは思いますが、本日はそうした事例の銘柄を特別にピックアップしてみたいと思います。PERというモノサシだけではなくPBRや配当利回りなども加えて銘柄選定されますことをお奨めしたいと思います。 1.山大(7426・JQ)  時価277円 今期予想単EPS64円 PER4.3倍  石巻本社の木材卸、住宅メーカー。  予想経常利益5.7億円に対して時価総額15.4億円。  配当利回り2.5%。東北復興関連。 2.ヤマウ(5284・JQ)  時価594円 今期予想EPS133円 PER4.5倍  土木
  • 有料メルマガライブラリから(150)好業績でも流動性が低いと株価が売られる傾向があるので、流動性のある銘柄に注目をしたい

    2015-06-11 13:53  
    有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を再編集して毎週掲載いたします。自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。  なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。 ==「好業績でも流動性が低いと株価が売られる傾向があるので、流動性のある銘柄に注目をしたい」==   (有料メルマガ第276回・2014/4/29配信号) 【前略】  業績が良くなることが分かりきっている低PER銘柄が、さらに売り込まれて安くなり、PERがますます低くなり、業績に連動して配当金が増える企業の株が安くなるなら、配当利回りは高くなるので、投資対象としては魅力が増します。  しかし相場というものは、どんなもの(=株式相場でも為替相場でもゴールド相場など)でも人間の欲望と恐怖を変数
  • 億の近道の実践で大台をクリアした投資家

    2015-06-10 23:57  
    「お陰様でやっと1億円の大台に乗りました。」 とある投資家が先週私に報告してくれました。  山あり谷ありの株式運用である投資手法に目覚めたこの個人投資家が実践した投資手法は、直近IPO銘柄の3ヶ月タームでの低迷時期に銘柄を吟味して、反 転上昇の初期を狙って思い切った投資を行うというもの。動くものにつくという発想を実践した結果ですが、それには日常の研究がベースになっています。  この個人投資家が株式投資の世界に首を突っ込んだのは15年ほど前ですが、本格的にはここ数年のことです。それまでは素人同然でしたがら、自ら株式投資 の勉強にいそしみ、チャートを研究し最近は日経平均先物にも挑戦し、ありとあらゆる投資経験を積んできたとのことで自らの運用に自信を持っていると言わせ るまでになってきました。  直近ではハウスドゥ(3457)やシンデンハイテックス(3131)で高い成果を収め、Keeper技研(6
  • 投資の視点 その1

    2015-04-15 21:54  
    PER18倍台はまだ割安か・・・。  日経平均が2万円台乗せ目前で終えた週末の市場平均予想PERは18.7 3倍、実績PBR1.55倍、予想配当利回り1.43%となっています。  PERはかつての株価低迷時は10倍を割れましたが、株価がボトムから3 倍近くになるこの段階でPER自体は2倍以下に留まっています。このことは 企業収益の向上が見られたことによると考えられます。  つまり本来はPERが30倍程度になっていないとならないのに企業収益 (EPS)が6割程度アップしたのでPERはこの程度に留まっている訳です。  問題は常に未来が株価の動向を決めることになります。皆さんがこの段階で考えないとならないのは今期の企業業績がどうなるかです。  その動向が明らかになるのは4月後半から5月連休明けにかけてになります。未来が明るいから投資意欲が高まり、暗いと投資意欲が縮小していくということが重要です。
  • 人気株、不人気株

    2014-12-16 20:39  
    株式市場に上場する約3600の企業の株価は千差万別です。  その集合体の指数は日経平均やTOPIX、JPX日経400といった指標で数値化されています。  ところで皆さんが投資されている銘柄の株価はどのような評価がなされていますか?  モノサシで言うとPERやPBRが主体で、時価総額も比較になります。  PERの市場平均が17倍だとして個別銘柄ではそれよりも高い評価がなされている場合と低く評価されている場合があります。PBRもまた同様です。市場 平均が1.4倍だとして個別銘柄には1倍以下がごろごろしている時代ですので、バリュー面での価値はあるのですが、これは解散価値なのでどちらかと言うと 成長性のモノサシであるPERの評価や経常利益と時価総額の関係で評価をするべきかと思います。  市場平均よりも高く評価されている場合をプレミアムがついているという定義をすれば、皆さんの投資されている銘柄も人気
  • 日本株復活の条件

    2014-06-03 17:46  
    日本株は昨年末の高値から5月間の調整を経て、ようやく上向きの兆しが見えつつあります。その背景は、NYダウやNASDAQ指数及び欧州株の堅調な上昇と日本株自体の指標面での割安感の台頭です。  4月の消費税増税の影響はまだ今後の景気に影響をもたらす可能性があるほか企業業績も二極化の様相が見られます。期初慎重な見通しを出す企業が多く、日 本株を強気で見るのはまだ時期尚早なのかも知れませんが、このまま日本株が日経平均14000円水準に留まることはないと思われます。  グローバル運用をしている世界の投資家は日本株をどのように見ているのでしょうか?少なくとも外国人が不在となった日本株の上昇は見込めませんが、指標面では欧米市場に比べて割安感が出てきたことも事実です。  2013年の株価上昇が5割を超えた後の相場が停滞するのはやむを得ないところですが、復活を期待する多くの投資家がいることも事実です。  ア